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北京週報>>特集>>斎藤文男氏のブログ  
◇日中・春の花が競い合う◇

◇ひとも胡蝶も春の花を共有◇

日本人の桜の花に寄せる思いを、満開となった桜の花の下で、中国の人たちとともに共有できれば、対立や争いごとも少なくなるのではないだろうか。公園内にあった案内の看板にも「公園内には梅の木も植えられてあり、梅の花と桜の花はお互いに照り映えて、いっそう美しさを増し、中日両国世代の友好を象徴している。」と中国語で書いてあった。

桜の木の下では、日陰をこのむ紫金草(二月蘭)が楚々として花を広げていた。この花は南京大虐殺事件の“鎮魂花”ともなっており、花を冠にした日本の「紫金草合唱団」が、南京を始め何回も中国に来て演奏活動を行っており、日中関係を取り持つ花でもある。一面の紫金草の草むらと桜の花を背景にして、交代で何枚も写真を取り合う若い女性たち。傍らには鮮やかな黄色の迎春花が彩りを添えて、色とりどりの花園というイメージだ。

紫金草の周辺ではモンシロチョウ(菜粉蝶)が探し物をしているようにひらひらと舞っている。紫金草には日陰を好むスジグロシロチョウ(黑紋粉蝶)が似合いなのだが、この公園内ではまったく見かけなかった。季節的にまだ羽化する時期ではなかったのかもしれない。桜の花が今年は比較的早く咲き、中国で国家第2級保護動物となっているチュウゴクギフチョウ(中華虎鳳蝶)や、和名では雲の間にいるという名称の種がいるテンモクザンクモマツマキチョウ(橙翅襟粉蝶)も、公園内では出逢わなかったが、すでに羽化して棲息地の紫金山のふもとで春を謳歌していることだろう。この2種類の胡蝶も日本には親戚筋の蝶がいる。

日本の気象庁は16日、基準にしている東京・千代田区の神社にある桜の標本木が開花したのを確認し、東京の桜の“開花宣言”が出された。今年の開花は平年より10日、例年より15日も早い。これは現在の観測方法を始めた1953年以来、2002年と並んで最も早い開花だという。今週の週末は東京・上野公園の桜も見ごろとなって、多くの花見客で賑わうことだろう。

南京の梅や桜の開花も平年より10日間ほど早かった。日本では過去60年間で最も早い桜の開花宣言となった。今年の春の早い訪れと、日中にある花や文化、それに現在の日中関係について、親戚筋の胡蝶たちはどのように感じているのだろうか。(写真は「桜花園」で筆者写す)

 

「北京週報日本語版」2013年3月26日

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