~「大学を卒業してから気がついたこと」の感想さまざま~
斎藤文男(南京大学日本語学部専家)
「大学を卒業してから気がついたこと」の作文を、過去11年間に卒業した学生に「番外の作文」を書いてもらった。北京週報に掲載された記事を読んだ卒業生から、さまざまな感想が私宛てにメールで送られてきた。「同じ大学の卒業生でも知らない人がいるが、作文を読んでみんなつながっているように感じた。」「感動的で“暖流”のような記事だった。同級生の面影が目の前に浮かんできた。」「大学時代を懐かしく思い出し、実家で家族と囲む炬燵のように心を温めてくれました。」学生は作文から新しいことを発見し、私も多くのことに気がついた。面映ゆい感じもするがいくつかを紹介したい。
◇半年間かけて「番外作文」集める◇
卒業生に作文を依頼する準備は、昨年の5月から始めた。これまで「写作」の授業で書いてもらい手元に残したコピーの整理をした。各学年の名簿を見て名前を確認しながら作文を読み返した。文章は日本人の大学生にも劣らない立派なものである。助詞の使い方などに少し間違いがあるが、文章の構成や体験の表現、考えの主張など、前期より後期に格段の進歩がある。添削をして評価や感想など300字~400字を書くのに1人1時間近くかかったが、期待に応えて成長する学生を見守るのは教師として楽しい労苦だった。
学生時代のメールアドレスを頼りに、作文を書いてもらう趣旨と意図を一人ずつ送信した。思った以上に手間ひまがかかった。授業のある期間は出来ないので、夏休みで日本に一時帰国している間を利用した。卒業生からの作文がほぼ集まったのは半年後の11月下旬になった。作文を書く趣旨に賛同して了承してくれたが、まだ返信の無い人も何人かいる。
送られてきた作文を整理して書いたら、上、中、下の3編になり12月24日の北京週報「中国と日本」の欄に掲載された。
http://japanese.beijingreview.com.cn/ztjl/txt/2012-12/24/content_508630.htm
http://japanese.beijingreview.com.cn/ztjl/txt/2012-12/24/content_508628.htm
http://japanese.beijingreview.com.cn/qtw/2012-12/24/content_508693.htm
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