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北京週報>>特集>>斎藤文男氏のブログ  
「大学を卒業してから気がついたこと」《下》

 

◇社会人として後輩へのメッセージ◇

大学を卒業してから社会人として気がついたことを、後輩へのメッセージとして書いてきたものも多い。

《一旦選択したら、それを忘れず最後まで頑張るのが一番大事なのだ。》というのはC・Nさん(女性)。《大学を出て、いろいろな人と出会って、散々損をして初めて、初心を忘れてはだめ、自分を捨てるのは危ない、と深く痛感した。これからの人生にも、その思いを常に考え、自分らしく生きて行きたい。》

彼女は明るく活発な学生だった。卒論指導も担当したが、粘り強く資料を調べ良くまとまった論文を書いていた。社会人となっていろいろな苦労を重ね、初心を忘れず、一途に進む大切さを体得したのだろう。

R・Gさん(女性)は、「卒業する前にはどうしても考えられなかったこと」として、級友との絆が薄くなったことを指摘してきた。

《楽しいことを一緒に味わい、悲しいことを一緒に励まし合い乗り越えてきた。ルームメイトとは家族のような感情が生じた。卒業後は院生や会社員、留学生になってそれぞれの道に進み、あの時の絆が薄くなったように感じる。》《大学時代の私はあまりに自由で、その自由の大切さが分からなかった。卒業する時、時間があったらしょうちゅう南京でまた会おう、と約束をした。しかし、みんな忙しく、自分の身をコントロールできなくなった。》絆が薄くなったり、自由がなくなってから、その必要性に気がついたのだろう。《でも、すべてが悪いことではない。これら大学を卒業してから分かったことも、私たちにとっていつか貴重な経験になって、私たちを成長させた。いつの日か、微笑んでまた会えるその日まで、それぞれの道で努力し、そのいつの日かを期待しよう。》

《卒業してから分かったことがいっぱいある。》とC・Tさん(女性)は、個条書きにしてきた。《その一:人生に永遠なんてないから、今、傍にいる人を大切にするべき。親孝行は早めにした方がいい。その二:あの時の自分がいたから今の自分がいるのだ。どの段階の自分でも唯一なので、それらの自分を好きになること。その三:自分らしく生きる。嬉しい時は思い切り笑い、感激の時は大声で「ありがとう」を、苦しい時は正々堂々と泣こう。》

卒業生がそれぞれに気がついたことは、楽しく懐かし学生時代があったからこそだろう。これからの人生航路も、帆をいっぱいに広げて前進してほしい。(写真はすべて筆者)

「北京週報日本語版」2012年12月24日

 

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