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北京週報>>特集>>斎藤文男氏のブログ  
日中米に存在意義あるノーベル文学賞今・昔

                  ~2012年莫言氏と1938年の赛珍珠女史~

                       斎藤文男(南京大学日本語学部専家)

 

今年のノーベル文学賞に中国籍作家として初めて莫言氏が選ばれた。中国メディアは大々的に報道したが、私が担当している学生は彼の作品をほとんど読んだことがないという。74年前に米国人女性として初めて同賞を受賞した作家・賽珍珠(パール・バック)の記念館が今年5月、当時勤務していた南京大学の宿舎を改修してオープンした。学生は彼女の名前を知ってはいるが、作品はまったく読んでいなかった。2人の作家には農民を描いている共通点があるが、莫言氏は現実と理想の狭間の葛藤を描写し、賽珍珠は現在の発展した中国の姿を50年前に予言していた。2人の作品は日、中、米の現代社会にとって、貴重な存在意義を示しているのではないだろうか。

 受賞発表の翌日、南京市の地元各紙も1面や特集を組み大々的に報道した

◇莫言氏の作品に学生は関心なし◇

莫言氏のノーベル文学賞が決まった翌日の10月12日、南京市の地元各紙は一面で大きく報道した。各紙とも中面では、3頁から7頁にわたって特集を組んだ。1901年のノーベル文学賞創設以来111年目で初めて中国籍の作家が受賞したのだから、大きなニュースになるのは当然だろう。しかし、私が担当する学生のほとんどは莫言氏の作品を読んだことがなかった。日本語を専門にしている学生なので、源氏物語や近世、現代の日本の作家の作品は読んでいるが、自国の現代作家の作品に関心が薄いことに私は少し驚いた。

私は8年前、莫言氏の原作を映画化した「暖~ヌワン」のDVDを院生の授業で観せ、その感想をレポートにしてもらった。この映画は莫言氏の「白狗秋千架」(白い犬とブランコ)が原作である。2003年11月の「東京国際映画祭」で最優秀作品賞にあたる東京グランプリとなったので、中国の作家の小説を映画化したものが、なぜ日本の映画祭でグランプリになったのかを考えてもらおうとした。この時、原作者の莫言氏のことはあまり考えなかった。霍建起(フォー・ジエンチ)監督の映画との認識が中心だった。

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