「われわれは断固として平和的発展の道を歩み、他者に損をさせて自己の利益を図ったり、自己の利益のために災いを人に押し付けたりすることは決してしない」「われわれは開放・ウィンウィンを堅持し、各国と発展のチャンスを分かち合う」「われわれは多国間主義を断固として実践し、国際法を基礎とする国際秩序を維持する」。習近平国家主席はアジア相互協力信頼醸成措置会議（ＣＩＣＡ）第５回サミットで重要講話を発表し、中国は各方面と手を携えて努力し、新型の国際関係と人類運命共同体の構築を推し進め、アジアと世界の素晴らしい未来を共に切り開いていきたいと強調している。

世界はアジアに注目しており、アジアは世界に影響を与える。世界平和と発展の過程において、アジアは独特かつ重要な地位を占めている。「アジアが安定し、発展すれば世界にとって有利になる。アジアが混乱し、衰退すれば、世界にとって不利になる」。現在、アジア経済は世界をリードしており、地域の協力と一体化の歩みが進んでおり、グローバル発展の大局におけるアジアの戦略的地位は絶えず向上しているが、同時にアジアは政治の相互信頼不足、経済発展の不均衡、安全保障とガバナンス問題が際立つ試練に直面している。アジアはどうすれば平和維持を実現できるのか？アジアの共同繁栄の道はどこにあるのか？中国が提示する解決案はアジア運命共同体の構築だ。

ＣＩＣＡ第５回サミットにおいて、習近平主席はさらにアジアの安全保障と発展の新局面を切り開く５つの主張を行った。すなわち、互いに尊敬・信頼し合う、安全で安定した、発展・繁栄した、開放的・包摂的な、協力とイノベーションの新たなアジアの構築だ。この５つの主張はＣＩＣＡ上海サミットで提唱された共同、総合的、協力、持続可能なアジアの安全保障観を受け継いでいるだけでなく、ＣＩＣＡ協力の精神を豊富に持つ、アジア運命共同体構築のためのロードマップなのである。

平和、安定、繁栄は全人類が絶えず追求するものだ。しかし、今日の世界は決して平和ではなく、保護主義と一国主義が国際秩序を脅かしており、世界平和と国際正義の維持、共同発展の促進はいまだ任重くして道は遠い。アジアという大家族の一員、そして国際社会で責任を担う大国として、中国は断固として世界平和の構築者、グローバル発展の貢献者、国際秩序の維持者の役割を果たす。

また、中国は揺るぎなく平和的発展の道を歩み、開放・ウィンウィンを堅持し、断固として多国間主義を実践し、グローバル共同発展を推進する。中国がインド、ミャンマーと共に提唱した平和共存五原則は既に国家間関係の規範を示すものとなっている。中国は平和な手段による紛争解決を堅持し、むやみな武力の使用もしくは武力による威嚇に反対し、自己の利益のために争いを起こし、対立を激化させることに反対し、自己の利益のために災いを人に押し付け、他者に損をさせて自己の利益を図ることに反対する。弱肉強食のジャングルの法則は時勢に合ったものではなく、みだりに武力を用いることによる平和の確立は不可能だ。

中国の平和的発展はアジアから始まり、アジアをよりどころとして、アジアに幸福をもたらす。中国の安定と繁栄は世界にプラスであり、その恩恵は全人類に及ぶ。中国は決してぶれることなく平和的発展の道を歩み、終始変わることなく互恵・ウィンウィンの開放的戦略を固く守り通し、平和共存五原則を基礎として世界各国との友好協力を発展させる。

現在、中国の人々は「二つの百年」奮闘目標、そして中華民族の偉大な復興という中国の夢の実現のため団結し奮闘している。中国は各国と発展のチャンスを分かち合うことを望み、各方面の「一帯一路」共同構築への参加を歓迎し、アジアと世界各国の共同発展のために引き続き大きな動力源をもたらす。 

「北京週報日本語版」2019年6月17日