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中米間の「わだかまり」をどう解くか
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· 2018-10-22 |
タグ: 中米関係;貿易戦争;政治 | 印刷 |
ペンス米副大統領は先日、米シンクタンク・ハドソン研究所で中国に矛先を向けた演説をした。「劇的な演説」は国際社会の激論と批判を引き起こした。中国新聞社が伝えた。
ペンス演説の示した対中姿勢は、事実の支えを欠いている。トランプ政権が貿易戦争を発動してから数カ月、米国の対中物品貿易赤字は減少するどころか増加した。米商務省の最新統計では、8月期の米国の輸入は0.6%増加、輸出は0.8%減少、大豆輸出は10億ドル激減した。米資本市場も大きく揺れ動いた。米ピーターソン国際経済研究所の研究は、中米貿易摩擦が激化し続けた場合、米国は約100万人の雇用を失うだろうと指摘する。米国の打ち出した2回の追加関税が、一体自国を利するのか、それとも損なうのかはすでに非常に明白だ。
世界最大の途上国である中国と世界最大の先進国である米国との関係に生じたいかなる「わずかな異変」も、世界経済に影響を与える。国際世論が米国の仕掛けた貿易戦争を強く懸念するのは、まさにこのためだ。中米は協力すれば共に利し、争えば共に傷つく。協力すれば世界を利し、争えば世界を傷つける。
ペンス氏の発言は、不満をもらして圧力を加えることで中国からさらに多くの利益を得ようとしたものだとの指摘が政治評論家にはある。これは望み通りにはいかないだろうと言わざるを得ない。貿易戦争は問題解決の理性的選択ではないし、ましてや中国が乱暴な圧力に屈することはあり得ない。中米間の巨大な経済・貿易規模から言えば、いくつかの紛糾や摩擦が生じるのは正常なことだが、良い解決方法が交渉と協議であることは間違いなく、これは国際貿易ルールにより合致する。
歴史と文化、社会制度、発展レベルが明らかに異なる両国の間に疑念や懸念、矛盾さらには摩擦があるのも正常なことであり、これをどう見て、どう判断し、どう処理するかが肝要だ。
中米間の「わだかまり」を解く鍵が一体誰の手中にあるのか、その答は言わなくとも明らかだ。中国側の姿勢と立場は、経済のグローバル化と国際自由貿易秩序を断固として守ることで終始一貫している。
王毅国務委員兼外交部長(外相)が8日に北京でポンペオ米国務長官と会談した際に強調した通りだ。現在中米関係は重大な段階にある。中国は引き続き平和的発展を堅持し、たゆまず改革を深化し、開放を拡大し、最終的に「強くなった国は必ず覇権を求める」とは全く異なる発展・振興の道を歩み出す。米側は中国の発展方向を正しく見て、正しく認識し、いわれなき対中非難や中国側の核心的利益を損なう誤ったやり方を止め、中国側と向き合って進み、両国関係発展の正しい方向をしっかりと把握し、堅持すべきだ。中国側は米側と良好な中米関係を発展させるべく揺るぎなく尽力するが、同時に自国の主権、安全、発展上の利益も断固として守る。
問題を引き起こした者が問題を解決すべきだ。米国は次の3点から速やかに問題を解決すべきだ。(1)貿易戦争の後続行動を止め、貿易戦争のさらなるエスカレートを防ぐ。さもなくば貿易戦争が引き延ばされ、鋭く対立し、事態は一層収拾困難となる。(2)善意を示し、両国間の話し合いに向けた環境を整える。(3)「新冷戦」思考を捨て、自制を保ち、中国側の核心的利益に関わる問題で挑発せず、騒ぎを起こさない。
米側も過去半年間の情勢の推移から、グローバル化の時代において、各国は共にグローバル化のうねりの中にあり、これを避けることはできず、ましてやこの流れに逆らって動くすべはないことに気づいたはずだ。米国はこれまで一貫して経済グローバル化の最大の受益者だった。今後はなおさらに、自らが指導して構築したグローバル化の制度を破壊するのではなく、より良いグローバル化をどう構築するかを考えるべきだ。
中米国交樹立からすでに数十年になる。その間には「蜜月期」もあれば、衝突や摩擦もあった。争いを止めて友好関係に戻ろうとするたびに頼りとしてきたのが、相互理解・寛容、そして協力・ウィンウィンへの信念だ。中国の関係当局の統計では、中米間の物品貿易額は2017年に5837億ドルに達した。これは1979年の国交樹立時の233倍、2001年の中国のWTO加盟時の7倍余りだ。たとえ現在でも、中米の経済は相互補完が競争を遥かに上回る。米政権は視野を広げ、わだかまりを解き、中国を正しく認識し、中米両国が長く付き合っていくことのできる道を本当に考えるべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年10月19日
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