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中国のECで「アインシュタインの脳」が売れているワケは?
  ·   2023-09-04  ·  ソース:人民網
タグ: 社会;Z世代;副業
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試験前で緊張している時は、オンラインショップで「アインシュタインの脳」を購入して力をもらい、気持ちが塞いでいる時は、「樹洞」を購入して、うっぷんを晴らすというのが最近、感性価値を重視する若者の間で人気になっている。そして、バラエティに富むバーチャル商品が続々と登場し、「癒し経済」というユニークな産業が生まれている。

バラエティに富む癒し系商品を利用するのはどんな人々? 

90後(1990年代生まれ)の肖肖さんは8月になってようやく面接の通知を受け取った。何ヶ月にもわたり就職活動をしてきた彼女はこの面接をとても得難いチャンスだと考え、面接の前にわざわざあるECプラットホームで、5角(約10円)で「アインシュタインの脳」を購入した。「頭」を購入するといっても、本当に頭を買うのではなく、実際にはカスタマーサービスのスタッフとおしゃべりをして、応援してもらうサービスのことだ。肖肖さんは、「これは一種の自己暗示みたいなもの。『アインシュタインの脳』から力をもらったと、自分が感じられればいいだけ」としている。ECプラットホームの統計によると、5角の「アインシュタインの脳」の販売数が1ヶ月当たり約5000件に達している。

「中国大学統一入学試験(通称『高考』)で実力を発揮できず、落ち込んでいた。でも、家族や友人にそんなことを知られたくない」と話す李思雨さん(18)はECプラットホームで最近、話し相手になってくれる「樹洞」サービスを5-6回利用し、そんなジリジリした気持ちを吐きだしたという。

ECプラットホームの複数のショップを取材すると、癒し系の商品の購入者の多くは00後(2000年以降生まれ)や90後(1990年代生まれ)の若者であることが分かった。業界関係者は、「多くの若者は、勉強や仕事、恋愛といった面で、選択を迫られていたり、プレッシャーを感じたりしており、知らない人に話して、応援や共感してもらいたいと考えている」と分析している。

悩み相談が若者の新たな副業に 専門家「1千億元規模の市場になる可能性」 

数角や数元で購入し、利用できる癒し系の商品が増えているのを背景に、それを新たな「副業」とする若者も増えている。

重慶の大学生・陳玲さんは今年6月から、「樹洞」サービス提供を始めた。陳さんによると、ここ2ヶ月、ほぼ毎日利用者がいるという。料金は1時間5-10元(1元は約20.1円)で、チャットがメイン。忙しい日なら約100元稼ぐことができるという。

陳さんは、「『樹洞』サービスを提供する側は、利用者の感情の細部まで洞察し、さらには共感できるかという点がとても大事。私は心理学を専攻しているわけではないが、関連書籍を読んだことがある。それと私自身はメンタルが強いので、利用者のネガティブな言葉に影響されることはない」と話す。

癒し系のサービスは、利用者のニーズに合わせて提供されるもので、利用者は慰めを得たり、焦る気持ちを解消したりすることができ、提供者と利用者の距離も縮まる。長い目で見ると、この種の消費は今後、1千億元規模の大市場に拡大する可能性もあり、エモーショナル経済が新しい経済業態となりそうだ。

西南大学心理学部の楊東教授は、「表面的に見ると、ばかげたバーチャルサービスに思えるかもしれないが、実際にある程度は心理的なニーズを満たすことのできるサービスだ。ネット上にはバラエティに富んだ癒し系の商品が並んでいる。それらは気軽に利用できるため、多くの人にとって、リズムの速い生活において、話し相手や満足感、励まし、慰め、エールを得たり、認めてもらったりすることで、気持ちを穏やかにしたり、焦る気持ちを解消したりするための機会の一つとなっている」との見方を示す。

ただ、楊教授は、「癒し系の商品を購入しても、一時的には効果があるかもしれないが、心理的な問題はやはりケースバイケースの解決策が必要だ」と注意を促している。(編集KN)

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