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中国で台頭するアイス・スノータウン
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· 2022-01-17 · ソース:人民網 |
タグ: スポーツ;消費;社会 | 印刷 |
中国河北省張家口市崇礼区にある太舞スキータウンや富竜四季タウンの人気が最近、うなぎ登りになっている。各大型スキー場が続々とオープンし、雪に覆われたアイス・スノータウンは、スキーヤーやスノーボーダーたちが颯爽とした滑りを披露する活気に満ちたアイス・スノーシーズンを再び迎えている。
なだらかな起伏や小山の続く山脈や豊富な天然の雪資源がありながら、以前の崇礼区はアイス・スノー産業において遅れをとっている状態だった。しかし、1997年に同区初のスキー場がオープンすると、アイス・スノー観光が少しずつ発展し始めた。そして2015年、北京と張家口で2022年冬季オリンピック・パラリンピックが開催されることが決まると、崇礼区のアイス・スノー産業の発展は一気に加速した。関連産業の急速な発展により、アイス・スノータウンの建設も進み、崇礼区という小都市は現在、産業に勢いがある北方エリアのアイス・スノータウンとなっている。
崇礼区のアイス・スノータウンの構築は、中国のアイス・スノー産業発展の縮図とも言える。同区は近年、普通のスキー場から、スキーリゾート、そしてスキータウンへと発展し、最初は芽を出したばかりだったアイス・スノー産業も秩序正しく発展し、そのシーンは拡大を続けている。「ウィンタースポーツ人口3億人」という目標達成を目指し、より多くの優れた人材、資本、技術が加速しつつこの地に集まり、その流れに乗ってアイス・スノータウンが続々と誕生し、よりバラエティに富んだ業態が、多元化した消費のニーズを満たし、アイス・スノー産業のクオリティ向上と高度化をバックアップしている。
アイス・スノー産業は一時期、十分に発展せず、発展のバランスも悪いという問題に直面していた。アイス・スノーの季節性や地域性が、時間や空間という観点から見て産業発展の足かせとなっていたからだ。「アイス・スノー産業の課題は冬ではなく夏」という言葉にその問題が凝縮されている。しかし、喜ばしいことに、多くのアイス・スノータウンが模索を続け、スノーシーズンの「メリット」強化のほか、それ以外の季節の「ウィークポイント」補強にも成功している。崇礼区では、一部のアイス・スノータウンが「オールシーズン営業」スタイルを打ち出している。例えば、春は、チームビルディングやピクニックなどの業務に力を入れ、夏は「家族で避暑、バケーション」というコンセプトをメインにし、秋は美しい景色の鑑賞や撮影をPRして観光客を呼び込んでいる。オールシリーズ営業を実現することで、スキータウンが冬以外の季節にも収入を得ることができるようになり、アイス・スノー産業は「冬限定」ではなく「オールシーズンがオンシーズン」にとなった。
空間という観点から見ると、アイス・スノータウンは、地域の足かせを打破しただけでなく、産業の境界線もどんどん広げている。近年、黒竜江省や河北省などのアイス・スノー資源クラスターのほか、重慶や雲南省といった地域でもアイス・スノータウンが誕生して成長し、スキーだけに頼る発展スタイルから脱却している。キッズ向けウィンターキャンプからアイス・スノーミュージックフェスティバル、そして、入居企業の誘致から大型イベントの開催まで、関連タウンは産業要素を最適化し、マルチ産業クラスターを形成し、内生的原動力を効果的に強化し、運営コストを削減し、消費者の滞在時間が延びるように取り組んでいる。アイス・スノータウンは今、単なるスポーツを楽しむ場所ではなく、観光、バケーション、文化体験、スポーツ設備生産といったさまざまな業態がそこに集まるようになり、消費者も若者やスキーヤーだけでなく、研修、エキシビション、ウエルネスといった分野の個人、ファミリー、団体へと広がっている。
統計によると、2020年、中国のアイス・スノー産業の規模は6000億元(1元は約18.0円)に達し、ニッチなスポーツ消費から、大衆による大量消費へと成長している。アイス・スノー産業は、多額の資金の投資が必要で、周期が長く、ロングテール効果を念頭に入れる必要があるため、多元化発展、差別化競争が今後の発展の方向性になると見られている。間もなく開幕する冬季五輪が、中国のアイス・スノータウン建設に新たなチャンスをもたらし、アイス・スノータウンの継続的な発展が、「ウィンタースポーツ人口3億人」という夢の実現をバックアップしてくれるに違いない。
「人民網日本語版」2022年1月17日
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