新疆維吾爾（ウイグル）自治区庫車（クチャ）県の阿迪来服飾有限公司は、衣服のデザインや裁断、縫製などを一手に手掛ける会社であり、主に学生や警備員の制服、カーテン、婦人服、旅行用品などを生産している。同社の創業者である阿迪来・阿布来提さんはクチャ県出身の90後（1990年代生まれ）の若者で、自分の服飾デザイン会社を持つことが子供の頃からの夢だったという。 

2016年に北京服装学院を卒業後、阿迪来さんは河北省でデザイナーの仕事に就き、比較的良い収入を得られるようになった。「でも、帰省した時に、周りの多くの女性は仕事もなければ職能も持たず、家で育児ばかりしていることに気づきました。そこで私は仕事を辞め、故郷で起業をして、みんなと一緒に豊かな生活を手に入れようと決心しました」と彼女は語る。 

2018年、現地政府のサポートのもと、彼女は阿迪来服飾有限公司を立ち上げ、さらに「工場＋農民」という運営モデルにより、家のすぐ隣に衣服加工場を設けた。現在までに同社は現地の女性40人余りに技術研修と雇用の機会をもたらし、さらには2020年度阿克蘇（アクス）地区女性モデル拠点に選ばれた。

阿迪来服飾有限公司が生産した婦人用ハンドバッグを手に笑顔を見せる阿迪来・阿布来提さん

阿迪来服飾有限公司で働く女性。この仕事により、彼女は毎月3000元余りの収入を得ている。