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農村観光が貧困世帯にもたらした大きな変化
  ·   2020-08-11  ·  ソース:北京週報
タグ: 貧困脱却;農村観光;社会
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串焼きを持って笑顔を見せる羅開発さん(写真=新華社提供)

海抜1000メートル以上の山岳地帯にある後坪郷はかつて深夜になるとひっそりと暗闇に包まれていた。羅開発さんは自分がこの静かな夜を変える1人になり、農村観光がもたらす賑わいの中で、バーベキューの技術によって貧困から抜け出し豊かになる道が見つかるとは想像もしていなかった。

重慶市武隆区の北東の外れに位置する後坪郷は山と森ばかりの土地だ。この地で生まれ育った者として羅さんは自分の故郷を熟知しており、山深い後坪郷の貧しさと自らの困窮した暮らしを身に染みて分かっていたので、彼は若くして出稼ぎで家族を養うことを選んだ。

2017年8月、後坪郷は重慶市の深刻な貧困郷鎮として認定され、羅さんの人生と故郷の前途は得難い転機を迎えた。

後坪郷における発展上の障害は、活力をどこから探し出すかということだった。高くそびえる山と深い谷は交通の妨げであると同時に美しい景観をもたらし、独特の風景は農村観光を発展させる潜在力となった。2019年9月17日、1年近い準備を経て後坪郷天池苗寨が開園し、この地における農村観光の正式な幕開けとなった。

天池苗寨が開園したその年に、現地に住む羅さんも新たなチャンスを得た。彼はもともと長い間浙江省の工場で働いていたが、妻が病気を患っており、そのために貧困世帯となっていた。天池苗寨がオープンしたのち、彼は実家の建物を観光合作社に貸し出した。

鶏肉を焼く羅さん(写真=新華社提供)

2019年10月、武隆区文化・観光発展委員会は天池苗寨で研修クラスを開き、羅さんは妻とともに参加した。1カ月の間に夫妻はバーベキューの技術を学び、実家に残ってこの商売をすることに決めた。家賃に加えて仕事で稼ぐことにより、一家は故郷で貧困から脱却しただけでなく、素晴らしい日々を送っている。

羅さんは取材に際し、「今はたくさんの観光客が山へ旅行に来るので夜も繁盛していて、ここ2日間は忙しくて夜中の3~4時にようやく寝られました。毎日羊8匹とニワトリ6羽、魚5匹を焼いて、1日で最高9000元以上の収入になったこともあります」と笑顔で語った。

山奥の村の夜はもはや静まり返ることはなく、村民たちも食に事欠いて悩むことはなくなった。重慶市武隆区後坪郷では羅さんのような村民が多数いて、彼らはいずれも観光業に携わり、貧困から抜け出すための光明を見出した。かつて貧しかった村は懸命に小康(ややゆとりのある状態)へ向かっている。

「北京週報日本語版」2020年8月11日

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