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エジプトで中国人観光客がチップ代わりに中国製の清涼油
  ·   2016-10-13  ·  ソース:
タグ: 中国人観光客;エジプト;社会
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中国製の清涼油(メンソレータムのような軟膏)がエジプト人に最も喜ばれる「チップ」となっているという。米紙「ウォールストリート・ジャーナル」の報道によると、エジプトに行く中国人観光客は必ずコインほどの大きさの赤い缶に入った清涼油を持っていき、現地でチップ代わりに使っているという。清涼油はハッカ油で、眠気覚ましやかゆみ止め、痛み止めとして使うことができる。広州日報が報じた。

エジプト旅行に欠かせない清涼油

複雑な構造のカルナック神殿を見学している時、中国人観光客の葉三石さん(音訳)は、その中で迷ってしまった。その時、エジプト人のガイドが助けてくれ、葉さんは感謝の気持ちを表すために清涼油を渡した。中国製の清涼油は現在、中国人がエジプトを旅行する際には欠かせない「通貨」のような存在になっている。

わずか6日間の旅行の間に、葉さんは清涼油50個を現地の人にプレゼントした。「エジプトに来る前、清涼油をたくさん持って行くとスムーズに旅行できると旅行社から何度も言われた。旅行会社の言うとおり、エジプト人はこの小さなプレゼントを大変気に入り、中国人観光客を歓迎してくれた」と葉さん。

エジプト人は時々、親指でおでこを擦るような動作をして、中国人観光客に清涼油を持っていないか聞くことがある。ある中国人観光客は微博(ウェイボー)に、「なんでエジプト人はこんなに清涼油が好きなのか本当に知りたい。私は72個準備した」と書き込んでいる。

清涼油が中国とエジプトの懸け橋となった経緯は?

実際には、ほとんどのエジプト人が中国人観光客がなぜいつも清涼油をくれるのかよく分かっていない。ほとんどの外国人観光客はチップとして現金を渡す。北京で旅行社を経営している季さんも、「なぜ、エジプトに旅行に行く人に清涼油を持っていくよう促すようになったのかよく分からない」と話す。清涼油は、どのようにして古代文明を誇る中国とエジプトの懸け橋となったのだろうか?あるエジプト人ガイドによると、「清涼油を渡すようになったのは、多分1980年代ごろから。当時、中国の経済は発展を始めたばかりで、倹約家の外交官が中国文化を象徴するプレゼントとして清涼油をエジプトに持って行った」。

東北師範大学のエジプト学の専門家・李暁東氏は、「中国人観光客は当初、自分が使うために清涼油をエジプトに持って行っていた。その後、エジプト人も清涼油を好むことに気付き、清涼油を『チップ』として渡すようになった。エジプトはとても暑く、清涼油を塗ると、とても気持ちよく感じられる。多くの中国人観光客は、チップとしてお金を渡すより、清涼油を渡したほうが体裁がいいと感じている」と分析する。また、葉さんは、「清涼油を渡すのは、プレゼントを友達にあげるみたい」と話しており、旅行が終わるころには持っていた清涼油が全てなくなったという。 (編集KN)

「人民網日本語版」2016年10月13日

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