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インバウンド客の急増で日本の観光業界の課題が浮き彫りに
  ·   2016-06-14  ·  ソース:
タグ: 観光;日本;社会
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日本政府観光局(JNTO)の統計によると、2015年、インバウンド客は延べ2000万人を超え、過去最高数を記録した。アナリストは「日本がこれほど多くの外国人観光客を呼び込むことができているのは、日本政府が法律を通して観光市場を規範化し、業界も『クオリティの高いサービスコンセプト』を堅持していることと密接な関係がある」と分析している。一方で、外国人観光客が押し寄せることで、日本の観光業界の問題を次第に浮き彫りにしている。新華社が報じた。

法律が整いクオリティの高い「おもてなし」を実現

日本は03年に、「観光立国」宣言を行い、観光市場の規範化や観光サービスのクオリティ向上を実現するために、観光関連の法規の仕組みを整備したり、観光推進基本法や観光専門の法規、関連の法規を制定。消費者が旅行社と契約を結んだ時から、その権益が法律で守られるようにしてきた。

筆者の実体験では、毎回、旅行会社を通してチケットや宿を予約すると、旅行会社の社員が各項目の値段や双方の責任を、丁寧に教えてくれ、契約書にも重要な点が分かりやすいように記されている。そして、旅行中も、ガイドが案内と解説をまじめに行い、何かを買うよう強要したり、勝手に追加料金が生じるオプションをつけられることもない。

日本の観光業界がこれほど慎重なのは、法律に権威があるからで、法律を破ると消費者からクレームが寄せられ、関連の企業やスタッフは、最悪営業許可を取り消されたり、除名されたりするなど、厳罰が待っている。

例えば、日本の「旅行業法」には次のように規定している。

●旅行業者などは、旅行業務について広告をするときは、著しく事実に相違する表示をし、又は実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示をしてはならない。

●旅行業者などは、旅行者が依頼しようとする旅行業務の内容を確認した上、国土交通省令・内閣府令で定めるところにより、その取引の条件について旅行者に説明しなければならない。

●旅行者と契約を締結したときは、旅行者に対し、当該提供すべき旅行に関するサービスの内容、旅行者が旅行業者などに支払うべき対価に関する事項などの事項を記載した書面を交付しなければならない。

「日本のサービス」というと、「根気良い」、「礼儀正しい」、「行き届いている」などを挙げる人が多い。確かに、クオリティの高い「おもてなし」を好む「リピーター」が日本のインバウンド客の大部分を占めている。

解決が急がれる問題も

しかし、多くの外国人客が日本に押し寄せることで、受け入れ能力の限界や都会から離れた地域のアクセスやネットワークが整備されていないなどの、日本の観光業界の課題を浮き彫りにする形になっており、改善が急務となっている。

このほかにも、日本を訪れる中国人観光客が増加するにつれ、ガイドや免税店などが共謀して、高い健康食品などを買うよう「騙し」、お金をたくさん使わされたとの声を上げる中国人も増えている。しかも日本の関連当局はこれらのクレームに手をほどこすことなく、日本人から寄せられるクレームへの対応とは大きく異なっている。

在日中国大使館領事部は、日本の関連当局と度重なる協議を行っているものの、その回答はいつも「致し方ない」というものであり、各機関の責任転嫁も深刻だ。日本政府がルールに反する免税店の行為などを容認し、適切な処置を講じないのであれば、最終的に日本のイメージダウンとなり、利益を損ねることになるだろう。(編集KN)

「人民網日本語版」2016年6月14日

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