今年2月29日、中国とEUはベルギー・ブリュッセルで初となる人的往来円滑化協定を結んだ。協定発効の3日後には、中国の15都市でEUのビザセンターが開業し、EU諸国へのビザ申請サービスが始まった。
このほか、中国は2015年に13カ国と領事機関の設立あるいは領事管轄区拡大に関する協定を結んだ。領事サービスの対象範囲を拡大することは、人的往来の円滑化につながるだけでなく、中国人と中国企業により速やかな保護・サービスを提供するのにも役立つ。
王部長が両会の記者会見でビザの利便化問題に言及するのはこれが初めてではない。昨年の記者会見でも「外交部は今後も、中国人パスポートの『価値』をより高め、国民が中国人としての尊厳を直接感じることができるように努め、より出国が便利な環境作りに取り組んでいく」と述べている。
英コンサルティング会社ヘンリー・アンド・パートナーズと国際航空運送協会(IATA)が発表した、自国のパスポートでビザなしで入国できる国・地域数のランキングによると、中国は2015年の93位から2016年には87位に上昇した。
国民のための外交という理念に基づき、中国政府は中国人の海外旅行利便化に努めており、出国時の「ビザ取得難」の問題は大きく改善された。中国パスポートの価値が高まると同時に、「行こうと思い立ったらすぐに海外旅行」というのも夢ではなくなるかもしれない。(編集SN)
「人民網日本語版」2016年3月10日