また専門家らの分析によると、中国はこれから、都市化や所得分配制度などの改革をめぐって新たな消費と投資を生み出すとみられ、中国経済の発展にエネルギーと可能性を与えることが予想されるという。
中国経済の発展を懸念する論調の中では、資本と金融リスクが重要な論点となっている。米国のウォール街を代表とする国際投資家の間では、金融危機後の中国では貸付と債務の対GDP比が大幅に上昇しているため、必ず通るであろう「デレバレッジ」の過程が中国の経済・社会に衝撃と動揺をもたらすことになる、との見方が出ている。
今年5月以降、中国の比較的ゆとりのある流動性と銀行での資金不足が相互に絡み合い、ぶつかりあっている。特に米連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和政策(QE)から撤退するという予測が出てくると、資金が中国から引き揚げられるのではないかとの不安が広がり、中国経済を懸念する人の心配材料が増えた。
趙副院長の指摘によると、現在、中国の広義マネーサプライ(M2)は100兆元の大台を突破しており、手持ちの資源をいかにうまく利用するかが目下の急務だ。資金の利用効率の向上で生み出される価値は、資金流出の影響を下回ることは絶対にないという。
李主任も、中国人民銀行(中央銀行)がスタートした一連の計画がこの問題を解決することになると強調する。李主任は次のような提案もうち出した。今後の改革では不良債権を消化し、資金の正常な流れを保障すること。地方の財政再編に着手し、確実で持続可能な新たな税収源をみつけること。民間経済を大規模に緩和し、準公共製品の分野への投資を可能にすること、などだ。
下半期の経済情勢について、趙副院長は、「市場の主体の発展の中に答がある」とした上で、政府は企業に稼げる機会を提供し、短期的な視野の発展モデルを放棄するよう促し、「利益で誘導し、理性で理解させる」中で中国経済のモデル転換の長期的な利益と財政や雇用などの短期的な目標とのバランスをはかる必要があると強調した。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年7月8日 |