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両会で注目すべき生態環境改善のための施策 中国の環境保護は新型肺炎で後退しない
  ·   2020-05-19  ·  ソース:北京週報
タグ: 両会;生態環境;政治
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黒竜江省哈爾濱(ハルビン)市太陽島風景区付近の湿地(写真=新華社提供)

2020年の全国両会(全人代・全国政協)がまもなく開催される。中国がいかにして制度によって生態環境保護を強化し、グリーン発展を実現するのかは、今年の両会の重要な注目ポイントとなるだろう。

近年、石炭発電プラントや鉄鋼企業に対する超低排出改造の推進、「海外からのゴミ」輸入の禁止などにプラスとなる一連の措置は、中国の生態環境の質を明らかに向上させた。公式データによれば、2019年の全国の優良日数比率は82%に達し、重汚染天気の影響は軽減された。地表水のモニタリング断面の中で劣Ⅴ類の水質は全体の3.4%にまで下がり、この比率は昨年の半分におおむね相当する。全国の農業用地の土壌環境も安定が保たれている。ただし、きれいな水と青い空、清浄な土地がますます増えているとはいえ、中国の生態環境保護はまだまだ楽観視できない。

一方で、生態環境の改善効果は完全には固まっていない。2019年、全国337の地級以上の都市において、空気質量が標準に達しなかったのは半数にのぼり、今年第1四半期に水質が劣Ⅴ類だった湖沼や貯水池の比率は、前年同期には3.1%に過ぎなかったものが、5.4%にまで増加した。

また一方で、新型コロナウイルスによる肺炎は環境保護活動の難度を高めた。中国生態環境部はこのほど、新型肺炎の予防・コントロールが良い方向へと向かう状況がより揺るぎないものとなるにつれ、関連する環境保護活動への圧力は引き続き緩和されていくが、形勢は依然として厳しく複雑であると率直に表明した。

それと同時に、新型肺炎が引き起こす経済の下振れ圧力を和らげるため、各地はいずれも全力で業務再開し、重大なプロジェクトの迅速な建設を推し進めており、客観的に見ても生態環境保護に新たな試練をもたらしている。

多くの圧力のもと、中国が揺るぎなく生態環境を守り、今年の汚染防止の堅塁攻略戦で段階的な目標実現を確保できるかどうかは大いに注目される。

これに対し、習近平中国共産党中央総書記は明確な答えを出している。今年1月の雲南省視察時に「経済の質の高い発展を推し進めるには、汚染が発生した後に対策を講じるこれまでの道を再び歩んではならない」との指摘に続き、さらに習総書記は3月29日から4月1日までの浙江省視察時、経済発展は生態の破壊を代価としてはならず、生態そのものが経済であり、生態保護こそが生産力の発展であると強調した。

このように発せられた生態のレッドラインを越えてはならないという強烈なメッセージは、中国は経済発展が少々の困難に直面したからといって、一時的に生態環境を犠牲にして経済成長を進めるために生態保護の手を緩めることは決してないと明確に示している。

近年、川や森林、山などすべての自然生態空間は統一的に権利確認のための登記が進められ、国家公園のシステムが打ち立てられ、自然資源の監督管理システムが完備された。生態文明建設を政府要員の考査目標に組み入れ、指導幹部に対する自然資源離任会計検査の試行を推進し、生態環境の損害に対する責任を終身追及し、中国は健全な生態文明制度・システムを打ち立てる上で多くの模索を行った。

数多くの学者は、生態環境保護の任務は非常に困難であることを考慮し、しっかり整備された関連制度を今後の主な注力ポイントとすべきだと考えている。

中共中央党校社会・生態文明教研部生態文明建設教研室の李宏偉主任の考えでは、中国は早急に生態文明建設という重要分野の制度革新をさらに進める必要がある。例えば、環境と発展の総合的な政策決定メカニズムを打ち立て、環境規制・管理を経済プロジェクト建設の全期間で貫き通すことや、合理的な奨励・制約メカニズムを形作り、市場主体に相応の経済活動を調整させることにより、根源から汚染物質排出の削減を推進することなどだ。

中国社会科学院生態文明研究智庫理論部の黄承梁主任は、今後中国はグリーン、低炭素、循環発展をサポートするメカニズムを打ち立てることに大いに力を注ぎ、グリーン発展と環境保護の関係を統一化したメカニズムを作り上げるべきだと述べた。そのほか、グリーン生産システムと技術革新システムの構築を加速させ、すべての人々が参加する生態保護とグリーン発展の有効なメカニズムを打ち立てるべきだとした。

生態文明メカニズムのさらなる整備の推進について、今年の両会で政府活動報告はどのような手はずを打ち出すのか、代表委員はいかなる知恵によって貢献を果たすかが期待される。

「北京週報日本語版」2020年5月19日

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