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「手裂き鋼」から見る中国経済の強靭性
  ·   2018-08-21
タグ: 製造業;ステンレス鋼;経済
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厚さ0.02ミリのステンレス箔を持つ太鋼不鏽鋼精密帯鋼有限公司の作業員 

先日、厚さがたったの0.02ミリ、幅が600ミリのステンレス鋼が山西省で発表された。この鋼はA4用紙の四分の一の厚みしかなく、人の手で軽く容易に引き裂くことができる。「手裂き鋼」とも呼ばれており、現在中国で最も薄いステンレス鋼だ。

これまでこの製品の生産にはある程度高度な製造技術が必要とされており、日本やドイツなどの国が独占し続けてきた。このような鋼材は世界の先端科学を支えている。

以前、中国経済の一大優位性は大規模生産能力と先進国の革新能力が相互補完し合っていることだった。これまで先進国の企業あるいは個人のイノベーション能力が比較的高く、一方で中国は主に規模効果を備えていると考えられてきた。実際には、中国の科学技術の進歩は少しずつ積み重なってきており、独創性の進歩が起こっているところだ。「手裂き鋼」のニュースは世論のホットな話題であるというよりかは、科学技術の進歩における一つのしっかりとした歩みを示しているのである。

人口ボーナスという今までの優位性を保持しつつ、中国経済は現在積極的にモデル転換しており、科学技術の含有量と発展の質が高まり旺盛な生命力が沸き起こっている。まず、中国は豊かな製造業および優良な情報技術の土台を持っている。また、近年中国の自主革新の歩調は加速を続けており、すでに多くの産業分野において追跡者から一躍して並走者となっている。「手裂き鋼」の開発は、中国の自主革新の能力はひっそりと成長しており、世界のハイテク分野の中で無視することのできない力になったと再び証明した。

改革開放以来、中国経済の発展は度々外部環境の変化という試練に直面してきた。これには1997年のアジア金融危機、2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)の拡大、2008年の世界金融危機などが含まれる。試練と向き合う度に、中国の周りでは多くの喧噪と悲観的な見解が沸き起こった。しかし、歴史はきわめて明白な事実でこれらの懸念を打ち消している。中国は易々と倒されなかっただけではなく、挫折するほど勇ましくなり、困難の中で成長し強くなっている。

事実は我々に中国経済の強靭性を幾度も示してきた。巨大な市場の融通性、全面的に整っている工業製造システム、改革が放出した体制・メカニズムの力、革新発展戦略がもたらした大衆による起業・革新の勢い、「一帯一路」(「シルクロード経済ベルト」と「21世紀海のシルクロード」)構築、長江経済ベルト発展、京津冀(北京市・天津市・河北省)協同発展、粤港澳大湾区(広東省の広州、仏山、肇慶、深圳、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、澳門<マカオ>両特別行政区によって構成される都市クラスター)建設の歴史的チャンス……中国経済の発展はいつだって多くの人々の想像を超え、驚かせることができるのだ。

「手裂き鋼」の開発は中国経済の発展におけるモデル転換の一つの縮図だ。中国経済内部の運営が安定しているという背景の下、我々は期待する理由がある。より多くの革新は中国経済の発展に更に強大な原動力を注ぎ込むだろう。また、中国の巨大な市場と良好な全産業の整備能力は今後も外資の流入を引きつけ続けるだろう。

「北京週報日本語版」2018年8月21日

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