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陳越良氏「パンダ国家公園建設で生態保護体制革新を」
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本誌記者 馬力 · 2016-03-11 · 北京週報 |
タグ: パンダ;生態圏;社会 | 印刷 |
全人代代表の陳越良氏
「雅安市パンダ国家公園の建設をさらに推進し、生態保護体制の革新を探求し、パンダ生態文化ブランドをさらに内容豊かなものにし、力を合わせてエコ文明の先駆的模範となり、雅安全市の自然生態保護と地域経済社会との調和的発展を促進する」。この2年、全国人民代表大会(全人代)代表の陳越良氏は雅安生態保護の革新を叫び続けてきた。今年の両会(全人代と中国人民政治協商会議)に陳氏が提出した提案の重点は、雅安パンダ国家公園建設の推進だ。
陳氏によると、今年の両会にこの提案を提出したのは、ここ数来、雅安は生態環境保護の面で多くの確かな実績を上げ、雅安の経験と方法の多くが全国の参考になると考えたからだ。現在、雅安は全市に自然保護区7カ所(国家級3、省級3、市級1)、森林公園4カ所(国家級と省級が各2)を建設しており、ほかにも景勝地が8カ所、国家AAAA級の観光地が2カ所、国家地質公園が1カ所ある。独特の生態環境と地域優位性により、雅安にはパンダ国家公園建設の基礎となる条件が備わっている。
雅安市は四川盆地と青蔵高原(チベット高原)との境目にあり、中国西部生態圏の中心に位置する。全市の行政区面積は1万5046平方キロ、そのうち森林率は63.1%で、四川省一である。雅安はパンダが初めて発見された場所だ。54万8000ヘクタールのパンダ生息地に野生のパンダ340頭余りが生息しており、世界自然遺産に登録された四川ジャイアントパンダ保護区群の中でも最大の面積を持つ。この地域はコンサベーション・インターナショナル(CI)の指定する世界の生物多様性ホットスポット34カ所の1つであり(登録名「中国南西山岳地帯」)、世界自然保護基金(WWF)からも世界に200カ所ある保全のための優先地域に指定されている。
パンダ国家公園建設を通じてどのように雅安の生態保護体制を革新するのか?陳氏は次のような考えを示した。「1つにはトップダウン設計を強化し、雅安市パンダ国家公園管理機関の管理層等級と性質を明確にすること。2点目は雅安市パンダ国家公園建設を第13次五カ年計画に組み入れ、相応の建設資金を調達すること。3点目は中央財政による雅安市パンダ国家公園計画区域内ステークホルダー(利害関係者)の債務免除を行うこと。そして資産買戻し制度を設けて、国家公園内の集団・個人資産に対し必要な買戻しを行い、資産所有権を変更することだ」。(本誌記者馬力撮影)
「北京週報日本語版」2016年3月11日
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