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人民解放軍に身を投じた日本人の物語が漫画化 『血と心――日本籍の解放軍戦士・砂原恵のドラマティックな人生』
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本誌記者・植野友和 · 2019-11-11 · ソース:北京週報 |
タグ: 漫画;中国人民解放軍;中日交流 | 印刷 |
第二次世界大戦後に中国人民解放軍へ入り、中国解放の戦いに参加した日本人の物語がこの度、漫画作品『血と心――日本籍の解放軍戦士・砂原恵のドラマティックな人生』として出版された。その出版を記念した座談会が11月8日、北京市人民対外友好協会にて行われ、砂原恵さん本人に加えて陸彩栄中国外文局副局長、作画を手がけた中国の若手漫画家など関係者多数が参加した。
座談会の様子(撮影・金知暁)
この作品は中華人民共和国成立70周年を記念して、人民中国雑誌社と新星出版社によって合同で出版されたもので、漫画という手法を使い、砂原恵さんの波乱に満ちた人生を描き出している。砂原さんは1932年の生まれで、5歳の時に両親とともに中国東北部へ渡っている。父親は鉄道技術員だったが、1945年の日本敗戦前に亡くなり、その後砂原さんは母方一家とともに遼寧省へ移り、小作農となった。
中国での経験を語る砂原恵さん(撮影・金知暁)
砂原さんに転機が訪れたのは1948年のことだ。中国人民解放軍に身を投じた砂原さんは遼瀋戦役、平津戦役で戦い、また人民空軍のために汗を流した。その後、1955年に日本へ帰国してからも、一貫して中日友好のために努力を重ね、改革開放後には中日の経済交流でも大きな貢献を果たしてきた。1997年には、かつて兵士として戦った思い出の地である天津市に「天津雅瑪屋食品有限公司」を設立。その製品である日本風の漬物は今日、中国で広く知られるブランドとなり、人々の食卓に上っている。
陸彩栄中国外文局副局長は座談会の中で、「砂原恵さんは両国の時代の変遷を経て、中日関係の正常化を目の当たりにしてきた方であり、中日友好に力を注いできた多くの人々の代表です。この度の漫画の出版を通じて、より多くの読者、とりわけ青年の読者が中日間の歴史文化という財産を理解し、両国関係の素晴らしい未来を切り開くために積極的に貢献を果たすことをわれわれは願っています」と語った。
砂原さんは流暢な中国語で自身のさまざまな体験を語るとともに関係者へお礼を述べ、最後に次のような言葉で締めくくった。
「私の身体は間違いなく日本人です。しかし、心が中国から離れることはありません」。
漫画作品『血と心――日本籍の解放軍戦士・砂原恵のドラマティックな人生』(撮影・金知暁)
なお、本漫画作品は日本でも出版が予定されている。
「北京週報日本語版」2019年11月11日
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