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中国製スパコン、新薬のイノベーション開発をけん引
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· 2021-04-16 · ソース:人民網 |
タグ: スパコン;医薬品;経済 | 印刷 |
このプラットフォームはどのような働きをするのだろうか。たとえば、患者の遺伝子発現データなどを分析して、患者一人一人の遺伝子を医薬品デジタルプラットフォームで細胞内のエピソードと関連づけ、シグナルの伝達経路の活性化をシミュレーションし、その患者の体内のシグナル伝達が理論通りに活性化されるかどうかを前もって判断でき、さらには臨床試験薬の特定の患者の体内における作用や効果を前もって予測することができる。
AIの判断を通じて、医薬品が効果を上げる特定の層を見いだすことができる。趙氏は、「がん治療に使われる血管新生阻害薬の場合、現在の一般的な有効性は20%だが、どれが有効でどれが無効か、そのメカニズムや仕組みはまだよくわかっていない。私たちのメカニズムについての研究では、判断モデルを構築し、事前に判断を予測した対象者に対しては、90%近い有効性が得られた」と述べた。
新型コロナウイルス感染症の流行中に、中国製スパコンから誕生した薬品研究開発のAIが2種類の薬品に新型コロナ治療に対する有効性があることを発見し、その後の臨床研究で有効性が確かめられた。
第3相臨床検査の中で新薬を投与する対象者を細分化できれば、有効性検証の「死の谷」に踏み込まなくて済むようになる。スパコンによって支えられたAIは現在、400種類以上の機能モデルを提供でき、新薬の研究開発プロセスにおけるターゲットの事前判断、有効成分のスクリーニングの事前判断、臨床試験の効果の事前判断など多方面の問題を解決できる。少なくとも医薬品の開発時間を半減させ、投資を半減させ、成功率を2倍に高め、臨床段階以降の有効性を2倍に引き上げることができる。
張氏は、「中国医薬品業界は破壊的で変革的なイノベーションによって産業さらには業界全体の『路線変更と追い越し』を実現する必要があり、AIをよりどころにして『コンピューター医学』体制を構築すれば重責を担うことができるようになる見込みだ」との見方を示した。
中国製スパコンをバックにした新薬デジタル研究開発プラットフォームは、中国科学院計算技術研究所の20年にわたる研究によって構築されたもので、この間に国の863計画のゲノミクスデータ処理技術、973計画のゲノムデータ計算モジュールの構築、科学技術部(省)の特定医学データ融合モジュール重点研究開発といった国家プロジェクトにおける支援を獲得してきた。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年4月16日
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