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海外での高速鉄道建設 中日は協力できるか
許利平  ·   2018-09-18  ·  ソース:北京週報
タグ: 高速鉄道;中日;経済
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報道によると、タイのアーコム運輸大臣は先ごろ、中日協力への期待を表明し、それはタイのためになるとの見解を示した。この態度表明は、中日のタイにおける第三国協力展開がすでに検討され始めたことを示している。ではタイはなぜこのタイミングで中日協力モデルを提起したのか?成功した場合、中日が東南アジアの高速鉄道プロジェクトで双方に利益のある新たな協力モデルを見出すことに役立つだろうか? 

タイは微笑みの国と呼ばれ、大国との関係処理の面で終始比較的うまく程合いを心得てきた。兵器購入や投資導入などの面で、タイは終始「バランス外交」を貫いてきた。 

今回タイが中日のタイにおける協力を提起したのは、まずはやはりバランスを考慮してのことだ。今回の中日のタイにおける協力は主にドンムアン国際空港、スワンナプーム国際空港、ウタパオ国際空港を結ぶ高速鉄道プロジェクト協力である。近年、中日はタイの高速鉄道建設で熾烈な競争を繰り広げ、日本が建設を請け負ったバンコク・チェンマイ高速鉄道であれ、中国が建設を請け負ったバンコク・ナコンラチャシマー高速鉄道であれ、どちらも様々な変化や問題が発生した。タイが今回提起した中日協力の新たなプランは、当然ながら、中日のタイにおける利益の新たなバランスを目指すものであり、タイ側にとってもより確実な利益をもたらすものになっている。 

次に、タイ側にはリスク分散面の考慮もあった。タイは「タイ4.0」戦略を実施しており、東部経済回廊は同戦略の旗艦プロジェクトである。そして三大空港を結ぶ高速鉄道プロジェクトはタイ東部経済回廊の重点プロジェクトだ。5兆円以上の資本を投じ、契約期間が50年に及ぶこのプロジェクトは、間違いなく一大プロジェクトである。しかし一大プロジェクトは様々なリスクも伴う。タイ側は中日企業の優位性相互補完を利用して、このプロジェクトのリスクをなくそうとしているのだ。

第三に、中日はタイとの経済貿易協力でそれぞれ優位性を持っているが、いずれもタイの友好協力国である。現在、日本の投資はタイ全体の外国投資の約70%を占め、自動車製造、電器・エレクトロニクス、サービス業などの分野に及んでいる。中国のタイでの投資量は少ないが、急速に増加しており、大型機械・設備製造、金融、農業、紡績業、鉱業などの分野に及ぶ。中国は現在ではタイ最大の貿易相手国である。中日のタイでの第三国市場開拓は、まさに両国とタイとの関係の特殊性に基づくものだ。 

今年は中日平和友好条約締結40周年でもあり、両国関係は回復しつつある。5月、李克強総理が日本を訪問し、日本と「中日の第三国市場協力に関する覚書」に調印し、両国の第三国市場における協力強化について同意した。この覚書調印により、中日両国がタイの高速鉄道プロジェクトで協力する上で良好な雰囲気が作られ、政治基盤が築かれた。 

5月31日、国家発展改革委員会が先頭に立ち、タイ東部経済回廊事務局、在タイ中国大使館、在タイ日本国大使館が共同主催した「タイ東部経済回廊中国・日本第三国市場協力国際シンポジウム」がバンコクで行われた。中国・タイ・日本3カ国の政府と企業代表はすでに協力の可能性を共に模索し始めている。 

このほか、高速鉄道建設について言うと、中日両国は資金、技術、人材、工程管理、施工資材などの面でそれぞれ優位性がある。いかにして協力の中で優位性相互補完、高効率の連携を実現するかについて、中国・タイ・日本3カ国の企業はすでにこの面での協力を試し始めている。 

筆者は、こうした協力は、企業が主体となり、市場をガイドラインとして、協力・ウィンウィンの関係を築くという原則に従うことができると考える。そしてこうした協力は「産業+技術+資本+市場」新協力モデルを探求することができ、東南アジアやアフリカなど他地域へと広げられる可能性も持っている。 

許利平(中国社会科学院アジア太平洋・グローバル戦略研究院研究員)

「北京週報日本語版」2018年9月18日

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