また劉副会長は、「医療ツーリズムは一種のサービス型商品として一定の優位性を備えており、これが人々を引きつけてツアー商品の購入に走らせる原因だ。現在、中国人は海外医療ツーリズムに高い関心を寄せており、ここから中国人が医療資源のグローバル市場化配置のプロセスに組み込まれたことがわかる」と説明する。  

▽中国での発展 一定の優位性なく、まだ初歩の段階に

医療ツーリズムは医療産業と観光産業という2大人気産業を結びつけるものであり、業界では一般的に大きな市場潜在力をもつものと分析されている。現在、中国では海外医療ツーリズムの人気が徐々に高まっているが、国内の都市を目的地とした医療ツーリズム市場はまだ発展の初歩段階にとどまる。

中国伝統医療は中国の特色を備えた医療商品であり、一部の外国人観光客にとって中国旅行で体験したいプログラムになるとみられ、中国医療ツーリズムの発展を促す豊かな鉱脈とみられている。だが徐CBOによると、「長年にわたって観光産業に従事してきたが、今はまだ外国人観光客向けの中国国内医療ツーリズム商品はほとんどみかけない」という。

中国国内で医療ツーリズムを発展させる場合の優位性の一つとして費用が比較的安いことが挙げられるが、海外と比較すると、中国の技術面やサービス面での優位性はまだ明らかだとはいえない。医療サービスを求める人は、要求が直接的かつ明確であることが多く、消費者を引きつけるための第一の前提は医療技術が確かであることだ。劉副会長は、「中国が医療ツーリズムを発展させ、海外の旅客資源を引き寄せたいなら、医療方面の優位性を構築していくことがぜひとも必要になる」と指摘する。（編集KS）

「人民網日本語版」2017年1月9日