中国の2015年の実行ベース外資導入額は前年比6.4%増で記録を更新したが、今年1月に入ってもこの力強い流れが維持された。中でも中西部地区の外資導入が特に好調で、1月は前年同月比16.9%増となった。専門家は、外資の中国経済への自信が強まり、投資先も「高級化」しており、さらに西部地区への投資を拡大していると指摘した。これは大きな流れになりそうだ。人民日報海外版が伝えた。
◆データが「撤退ブーム」を否定
世界ではこのほど、中国経済を疑問視する声が聞かれる。一部の海外メディアは、中国の外資導入能力が低下し、外資系企業の「撤退ブーム」が生じていると伝えている。しかしこれらの説は、客観的なデータの前では力を持たない。中国商務部(省)が15日に発表したデータによると、中国の今年1月の実行ベース外資導入額は、前年同月比3.2%増の882億5000万元(1元は約17.44円)で、うち米国が463.6%増、EUが30.9%増、日本が22.8%増と好調だった。
国家発展改革委員会対外経済研究所国際協力室長の張建平氏は、「多くの海外メディアが中国の景気低迷を唱えているが、外資系企業は中国での投資を加速している。外資系企業は現在、全体的に見て中国の投資環境を評価しており、中国経済に期待していると言うべきだ」と指摘した。
同研究所副研究員の李大偉氏は、「中国は依然として重要な投資先だ。世界的に見ると、中国の経済成長率はトップクラスで、欧米と日本の経済情勢が悪化している。その他の多くの新興エコノミーのデータも振るわない。またマクロ経済環境を見ると、中国は経営環境、インフラ整備、市場発展の余地などで高い優位性を持つ」と分析した。