中国衛星海上計測制御部が明らかにしたところによると、中国の宇宙遠洋計測制御船「遠望3号」が9日午後、太平洋で垂直離着陸固定翼機「小型飛行機」の投入・回収海上初飛行テストに成功した。中国青年報が伝えた。

同部所属の同船は、メンテナンス・改造中に新たに多くの計測・制御設備を追加した。多周波帯・多体制計測制御設備は、人員により高い理論的水準と操作技能を求めている。設備の日常的な整備、指標試験・検査、精度検査測定などの作業により大きなチャレンジをもたらしている。

気球を使うビーコンは、海上計測・制御設備の精度検査測定の主要手段だ。気球の投入は時間を自由に調整でき、気象条件が適していれば直ちに操作可能だ。操作性がシンプルで、準備時間が短い。気球の飛行は距離が遠く、高度が高く、追跡時間が長い。ただし気球にも多くの欠点がある。高コストで、回収と再利用が不可能だ。空中の飛行速度とルートは制御できず、需要に基づき追跡の角度を調整することができない。下りのデータがなく、目標を見失うと誘導・捕捉が困難だ。気球の変形はデータ処理の精度に影響を及ぼす。そのため新たな校正プラットフォームを模索し、ビーコンの再利用を実現することが一つの選択肢になっている。民間航空技術の急成長に伴い、小型飛行機技術の研究と応用に画期的な進展があった。無人機の飛行制御システムが日増しに成熟し、飛行の安定性と信頼性が高い水準に達している。ドローンによる海上校正に実現性が備わっている。

今回のテストで、同船は初めて気球の代わりに「小型飛行機」を使用した。固定翼機は離陸後、上昇・高度・飛行が安定した。飛行高度は約500メートル、平均速度は22メートル毎秒、最大飛行半径は4キロ。海上飛行・制御設備の校正の需要を満たせる。

筆者の調べによると、固定翼機にビーコンを搭載する校正テストは、使い捨ての気球を採用するよりも低コストだ。固定翼機はビーコンの再利用を実現し、操作コストを引き下げ効率を高める。その後の海上校正応用を展開するため基礎を固めた。（編集YF）

「人民網日本語版」2019年10月14日