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「ムーラン」から「アラジン」まで 人気ディズニーアニメが実写版に
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· 2018-12-27 · ソース: |
タグ: アニメ;映画;文化 | 印刷 |
ディズニーの最新映画「アラジン」予告編がこのほど、世界同時に初公開されたことで、ファンたちは期待を膨らませている。同作品は「美女と野獣」に続いて、アニメ版から実写版にリメイクされるディズニー映画。昨年、中国人女優の劉亦菲(リウ・イーフェイ)が実写版「ムーラン」の主演女優に決まったことが話題になったこともあり、「小さい頃に観たディズニーアニメが全て実写版にリメイクされるのでは?」と驚きを隠せないファンも多い。銭江晩報が報じた。
〇観客動員数を見込める実写版へのリメイクがトレンドに
スーパーヒーロー映画同様、アニメ映画は、観客動員数を増やすため、大人も楽しめるストーリー重視の方向へと努力を重ねている。実写版へのリメイクはこうしたアニメ作品がより多くの観客を惹きつけるために進めている試みの一つと言える。人気スターが出演するアニメ映画は、より多くの成年ファンを映画館に惹きつけることができる。また二次元アニメのキャラクターに比べ、立体でリアルな三次元の登場人物キャラクターのほうが、成年ファンにとってより作品に感情移入しやすく、興味も抱きやすいからだ。
ディズニーはスターの影響力と超ブランド力という2つの保障がある限り、当然ながら映画の興行収入を心配する必要もなくなる。アンジェリーナ・ジョリー主演の「眠れる森の美女」を原作とした「マレフィセント」の世界興行収入は5億4200万ドル(1ドルは約110円)、「シンデレラ」は7億5700万ドルに達し、「シンデレラ」の収益率に至ってはなんと600%を上回った。このようにデータだけを見てみても、ディズニーが進めているこうしたブランド開発は間違いなく成功を収めているといえるだろう。
今後、ディズニーは、実写版「ライオンキング」と「ムーラン」の制作を予定している。これらはいずれも、アニメ映画の完全リメイク版となる。このように王道のアニメ作品を実写版映画にリメイクすることは、ディズニーにとって一つの方向であり、トレンドとなっている。
〇実写版リメイクがアニメにとって代わる?二次元は過去の産物に?
アニメ作品の実写版リメイクの勢いはもはやとどまることを知らないが、では映画ファンたちが幼い頃に夢中になったアニメという二次元の世界は、もはや過去の産物となってしまうのだろうか?
実のところ、アニメ映画に比べ、実写版映画の限界というものは非常にわかりやすい。実写版映画で、まず考慮すべき点は、アニメをいかに「現実化」するかということで、これは多くのマンパワーや物資という協力が不可欠となる。一方、アニメ映画は、想像力が豊かであればあるほど素晴らしい作品を仕上げることができる。絵筆で描き出し、特撮効果の助けを借りれば、実現不可能なものなどないからだ。例えば、1991年版のアニメ「美女と野獣」では、主人公のベルと野獣が愛を語り合う仲睦まじい様子や、歌やダンスを披露する召使たちがとても可愛らしく、観る者を虜にした。これはアニメというリアルではない世界であったからこそ際立った効果であり、人間のベルと野獣、そして家具や道具の姿をした召使たちとの距離を縮め、観客は容易に「同じ仲間」であると感じることできた。しかし、実写版映画では、野獣や召使たちは観客にやや恐怖を与える効果を生んでしまっている。なぜなら作品に出てくるこれらのキャラクターは「あまりにもリアル」であるがゆえに、野獣や家具や道具の姿をした彼らと役柄をなかなか切り離してみることができないからだ。
もちろんこうした壁にぶつかったのは、実写版「美女と野獣」だけではない。2016年に公開された「ジャングル・ブック」では、コンピュータによる特撮効果によって、画面の中の動物たちがまるで本物のように見えたが、アニメ特有の誇張や擬人化による面白さは失われてしまった。映画のアニメ版と実写版を比較すると、たとえ極めてリアルなCGI特撮効果を使っていたとしても、アニメが生み出すような効果を得ることは難しいことが見て取れる。つまり、実写版によるリメイクは、最終的には、アニメ版に完全に取って代わることは不可能だということだ。エンターテイメント情報誌「ハリウッド・レポーター」は以前、「ディズニーは過去の王道の作品をリメイクすることよりも、新しい何かを創造することに努力を傾けるべきだ」と指摘している。
つまるところ、映画にとって、最も素晴らしい視覚効果というものは、単なるボーナスポイントにすぎず、真の意味で観客の心を捉えるのは、やはりストーリーそのものだ。今後、「ムーラン」であれ「アラジン」であれ、より多くのアイデアを出すことで観客の期待に応えなければならないだろう。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年12月26日
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