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宇宙実験室「天宮2号」のドアに秘められた最新技術
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· 2016-10-21 |
タグ: 宇宙実験室;「天宮2号」;文化 | 印刷 |
宇宙船は過去には船内全体を加圧し、船内の圧力の変化をチェックすることでドアの密封性を調べていた。この方法は正確で信頼性が高いが、時間がかかる。初期の無人宇宙船の任務にとってはそれほど大きな影響は無かったが、一分一秒を争う宇宙飛行士の宇宙試験任務では大量な時間の浪費となるため、検査・測定手段の改善が必要だ。
こういった背景から、中国航天科技集団第五研究院第510研究所はドア異常迅速点検装置を開発し、ドアと接触面の異常を迅速かつ正確にチェックし、国内の同分野の空白を埋めた。同装置はすでに有人宇宙船の最低スペックになっている。
第510研究所スタッフによると、ドアを閉じると、ドアにある2つの密封圏とドア枠の間に「小部屋」ができる。このドアはドア特有の構造を革新的に利用し、稼働中に小部屋内に一定量の点検ガスを注入し、小部屋内の圧力の変化を調べることでドアの密封状況を判断する。漏れがあれば、直ちに報告し指示を出す。宇宙飛行士はドアの処理を行い、ガス漏れのチェックに合格してから、ようやく船内に入ることができる。
分かりやすく短時間という圧力変化の特徴を利用することで、このドアは8分以内に点検結果を出すことができる。高精度圧力センサーが内蔵されており、点検対象となった小部屋の圧力信号を伝送する。電気制御ユニットの高精度パルス繰返数収集技術を利用し、ガス圧力収集の精度を十数パスカル内にすることで、迅速な点検結果の正確性を保証する。
中国は数年内に、自国の宇宙ステーションを建設する。このドアの成功は、宇宙ステーションなど今後の宇宙船のドアや各種密封面の点検に応用され、経験を蓄積し、有人宇宙船の安全な飛行を支援し続ける。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年10月20日
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