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映画と二次元がコラボするとどうなる?
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· 2016-10-08 · ソース: |
タグ: 映画;二次元;文化 | 印刷 |
アニメ、コミック、ゲームの「ACG」は、二次元画像でできているため、この種の作品が作るバーチャルの世界が「二次元の世界」と呼ばれ、今では省略して「二次元」と言われている。日本を中心とする二次元文化は、アジア、ひいては全世界の文化圏で拡散を続けている。多くの文化的製品も「二次元」の色を帯びており、多くの人に愛される娯楽の一つである映画もその例外ではない。(文:蕭然 瞭望東方周刊掲載)
「二次元」を理解するためには、まず、「二次元王国」の日本を理解しなければならない。今の日本のアニメ産業の繁栄は日本経済が低迷を続けていることと大きな関係があるという見方も存在している。1980年代末に、不景気となり始めた日本の社会には、悲観的な考えがあふれ、大人たちはかつての「黄金時代」に未練を持ち、若者は将来に不安を感じていた。そのため、中学生や高校生を主人公とするコミックが、日本人の「心の逃げ場所」となっていった。
単価の安いコミックを通して、「二次元作品」という非主流文化が単調な文化的背景の日本で大人気となって広がり、特に若者に愛され、「日本の主流文化」へとランクを上げていった。このような作品は、往往にして「オタク・萌え・腐向け」の特徴を反映し、ACGサブカルチャーの主要な雰囲気を形作っている。
典型的な二次元映画
日本の映画史上で、興行収入トップ10に入っている映画の半分はアニメーション映画だ。しかし、アニメーション映画は「二次元映画」とは異なり、全てのアニメ映画に二次元文化の要素が含まれているわけではない。
日本アニメ界の国宝級の巨匠・宮崎駿を例にすると、彼の作品の形式は、「二次元」の基準にマッチしているものの、そこに込められた思いは「二次元文化」ではない。宮崎駿の作品の多くは、若い女性が主人公で、一人でもやっていけるヒロインの意思の強さが強調され、フェミニズムの色彩が濃い。「萌え」を売りにして、男性に従属している「二次元文化」の女性のイメージに対して、彼自身強く反対している。
では、どんな映画が典型的な二次元映画なのだろう?その一つに「新世紀エヴァンゲリオン」が挙げられる。同作品は、人物設定やストーリーなど全てが「二次元文化」の特徴にマッチしている。もちろん、「新世紀エヴァンゲリオン」のすごい所は、二次元文化であるだけでなく、革命的な「意識の流れ」を採用しており、神秘学、心理学、宗教などの要素を複雑なストーリーに盛り込んでいる点だ。同作品は側面から、若者が信仰心に欠け、目標を見失っていた当時の日本の社会の状況を映し出している。
「次元の壁」を突破
現在、コミックやアニメ、ライトノベルなどを実写映画化する、「二次元文化+映画」の組み合わせが、日本で一つの流れとなっており、二次元文化が「次元の壁」を突破しようとしている。平面の画像が立体化され、バーチャルの世界のキャラクターを俳優や女優が演じ、「二次元」が「三次元」に影響を与える。実写映画化が成功すれば、ACG作品のファンだけでなく、元々ACGのファンではない人をも取り込むことができる。
例えば、実写版映画が現在製作中の人気漫画作品「銀魂」は、ツッコミや熱血、加減知らずの内容などで知られ、ネットユーザーらは元々「実写化するのは絶対に無理」と考えていた。しかし、実写版映画の製作者はやる気満々で、原作者・空知英秋氏のお墨付きをもらっただけでなく、俳優の小栗旬や菅田将暉、女優の長澤まさみなど、豪華キャスティングとなっている。これは、日本では近年、アニメの実写映画化が大きな流れとなっていることを側面から示している事例だ。
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