国民経済・社会発展計画に関する報告(2010年)
2009年予算執行状況と2010年予算案に関する報告
代表のみなさん
私はここに国務院を代表して、大会に政府活動報告を行い、審議を求めるとともに、全国政治協商会議の委員のみなさんからもご意見を求めたいと思う。
一、二〇〇九年の活動の回顧
二〇〇九年は新世紀を迎えて以来、わが国の経済発展が最も困難な年であった。昨年のこの時期、国際金融危機がなお広がりつつあったし、世界経済も衰退の一途をたどり、わが国の経済は大きな衝撃をうけて輸出が大幅に減少し、多くの企業が経営難に陥り、操業停止や倒産する企業も多々現れた。失業者は増える一方で、農民工(出稼ぎ農民)が大挙して帰郷し、経済成長のペースはにわかに減速した。並々ならぬ困難な状況の下で、中国共産党の確固たる指導の下、全国各民族人民は、自信を固め、困難にめげず、粘り強く奮闘を続け、国際金融危機のインパクトに対して落ち着いて対処した結果、世界に先駆けて経済の回復・好転を実現し、改革開放と社会主義現代化建設は新たに大きな成果を収めた。GDP(国内総生産)は三三兆五〇〇〇億元に達し、前年度比八・七%伸び、歳入は六兆八五〇〇億元で、一一・七%増となり、食糧総生産高は五億三〇八二万トンで、六年連続の増産となり、史上最高を記録した。都市部の新規就職者数は一一〇二万人、都市部住民の一人当たりの可処分所得は一万七一七五元、農村部住民の一人当たりの純収入は五一五三元で、それぞれの伸び率は九・八%、八・五%であった。わが国は小康社会の全面的な建設において、さらに着実な一歩を踏み出した。実践によって再度証明されたことは、いかなる困難や危険、障害も中華民族の偉大な復興をめざす歴史的プロセスを阻むことはできないということである。
過去の一年は、きわめて尋常ならざる、人々を奮い立たせる年であった。われわれは新中国建国六〇周年を盛大に祝った。今日を見つめ過去を振り返ってみれば、偉大な祖国の栄えある成果は、全国人民の自信と誇りを最大限に引き出し、中華民族の求心力と結束力を大いに高め、わが国の国際的地位と影響力を大いに向上させた。このことはわれわれが中国の特色ある社会主義の道にむかって引き続き勇往まい進することを励ますことになろう。
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