29日、周永康の立件・審査のニュースが伝わると、人々の胸のつかえもようやく取れた。全国で大きな反響が起こり、微博(ミニブログ)や各ネットメディアがさっそくニュースを転載し、各大手新聞も翌日には一面の目立つ位置で報道した。「大きなトラ」がついに捕らえられた。周永康という名前をもう隠す必要はなくなり、「察してほしい」から「教えましょう」へと変わった。中央政治局常務委員まで務めた高官が腐敗問題のため失脚したのは、建国以来、周永康が初めてである。「刑不上大夫」という古いしきたりはようやく打ち破られた。今後、「王子犯法与庶民同罪(国王の息子が罪を犯したときは庶民と同罪である)」という言葉はもう演劇のせりふだけのことではなくなる。周永康に対する立件・審査は、まさに執政党の中国共産党が重ねて言明したように、党規律の前には誰もが平等であり、党内には特別な党員がいないことを示している。私欲を膨らませたり、権利を濫用したり、私利を図ろうとしたりした者は、遅かれ早かれつまずき、ひいては法律違反と犯罪の深みへとはまっていくことになる。この点については、誰も幸運をあてにしてはならず、党の規律と国の法律を軽視してはならない。これについて言えば、周永康の立件・審査は非常に深遠なる意義を持っている。
今回の件で、腐敗取締りへの新指導部の決意が再度示され、新指導部の威信もさらに高まった。周永康の立件・審査が発表される前に、規律検査機関はすでに周永康をめぐる汚職や腐敗問題に関係する多くの親族と部下を次々と調査・処理しており、この「大きなトラ」を叩くため、中央が念入りに手を打ち、綿密に手筈を整え、かつてない大きな決意を持ち、全力を注いできたことが分かる。「反腐倡廉」の先行きは一気に明るくなった。
当然ながら、これで安心だと思ってはならない。「大きなトラ」は捕らえられたとはいえ、「大きなトラ」を生む土壌が徹底的になくなったことを意味していない。警鐘の意味のほうが大きいのである。腐敗をなくすには、制度の構築こそが根本だ。透明・公正・公平・公開を尊ぶ社会には、「トラ」も「ハエ」も身を隠すところがないだろう。
「北京週報日本語版」2014年8月4日
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