中国共産党第18期中央委員会第三回全体会議(三中全会)が9日から12日の4日間、北京で開催される。会期が決まり、中国は三中全会で提示される「改革」に関する話題で沸騰している。政府首脳陣は末端を視察して改革の決意を再度表明し、鮮明なシグナルを出す一方、内外のメディアもまもなく開催される「重要な会議」が中国の新政府の今後5年、或いは10年の政治の方向性を決めるかもしれないとみて、関心と期待を示している。
◇難しい課題への挑戦、人々が最も期待
政治局常務委員7人は今年に入って視察や調査研究を繰り返し、その足取りは20以上の省市区におよんだ。首脳陣の談話や視察中に明かした情報から、中国共産党が固有の利益構造を打破する決意が固いことが伺える。第18期三中全会で触れる改革の幅は予想を上回る可能性が高いといわれる。
事実、新しい指導部が発足して以来、習近平国家主席は「より大きな政治的勇気と知恵で改革を深める」と述べ、「難しい課題に挑戦し、イデオロギーの壁や固定化した利益の囲いを突き破らなければならない」と強調。李克強総理も「改革は中国最大のボーナス」、「断固たる決意と勇気で改革を推し進める」と繰り返し表明してきた。
第十八回中国共産党代表大会(十八大)から約1年の間に指導部は「八項規定」に集中的に取り組み、党内の形式主義、官僚主義、享楽主義、贅沢の風潮を引き締め、政府の職能転換を加速、行政審査制度を改革し、民主・法制建設を推進、腐敗行為への処罰を強化してきた。
今年3月に新政府が発足して以来、334項の行政審査が廃止され、政府機構の簡素化、権限委譲が改革深化、マクロ調整をリードし、徐々に効果が現れてきている。一部のメディアも、十八大後の1年で政府の職能転換を中心とする行政管理体制改革は迅速で、効果も明らかだと伝える。
目に見え、実感できる変化は人々の期待に狙いをつめたものだ。「人民論壇」が行った世論調査によると、7割以上の調査対象者が三中全会で改革の「難題」が解決されると自信を示した。これらの「難題」には、政府の職能転換、所得格差の縮小、独占打破、戸籍制度改革、土地制度改革、金融制度改革などが含まれる。政府の職能転換は人々が最も解決を期待する「難題」だ。
中国国務院発展研究センターはこのほど、三中全会に提出する「383」改革案総報告の全文を公表し、改革の詳細な「ロードマップ」を描き出した。「383」改革案とは、「三位一体の改革構想、8つの重点改革分野、3つの関連改革」 からなる改革のロードマップを指す。なかでも同報告が、行政管理体制、独占業界、土地制度、金融制度、財政・税体制、国有資産管理体制、革新体制、対外開放分野の8つの重点分野の改革に触れていることは注目に値する。
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