胡錦濤国家主席は12日、米国・ハワイのホノルルで開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)のCEOサミットに出席し、「手を携えてともに進み、共同で未来を創造する」と題する基調講演を行った。胡主席によると、中国は今後、より広い範囲、より広い分野、より高いレベルで対外開放を推進し、より積極的で主体的な開放戦略を実行する方針という。
胡主席は次のように述べた。
今年初めに中国が制定した国民経済と社会発展のための第12次五カ年計画(2011-15年、十二五)綱要では、中国の未来の発展の青写真が示された。われわれは科学的な発展をテーマとし、経済発展モデルの早急な転換を主軸とし、改革開放を深化させ、国民生活の保障と改善に力を入れ、経済の長期的で安定的かつ急速な発展と社会の調和安定を促進するとの方針を堅持する。
このため中国は今後、次の4方面での努力を重視していく。
(1)経済体制改革を深化させ、ビジネス投資環境を改善する
中国は法治主義の政府やサービス型の政府の建設を加速させ、行政の審査制度の改革を深化させ、マクロ経済活動に対する政府の関与を減少させ、制約のメカニズムや監督のメカニズムを整備し、政府のサービスがより規範的で秩序のあるもの、高効率で国民に便宜を与えるもの、公開で透明性の高いものへと発展するよう推進する。中国は今後も引き続き公共サービス・管理の最適化をはかり、市場システムを絶えず改善し、国内・海外の投資家に公平で安定した透明な投資環境を提供する。
(2)グリーン経済の発展に力を入れ、生態環境・文明の水準を引き上げる
十二五期間に、中国の環境保護産業は引き続き急速な成長を遂げる見込みだ。2015年には同産業の生産額は2兆元を超えるとみられる。11年から15年にかけて、中国の環境保護投資は3兆1千億元に達して、過去5年間の倍になることが予想される。中国はグリーン産業と省エネ環境保護産業を外資を導入し、利用する上での重点分野とみなす。中国の旺盛なグリーンニーズと優れた投資環境は各国に、とりわけアジア・太平洋地域の企業に広範な市場と巨大な投資チャンスを提供することになる。
(3)知的財産権の保護を強化し、イノベーション型国家の建設を推進する
中国は今後、知財権の保護を基礎とし、自主イノベーションと重点分野の技術の飛躍を中核として、科学技術イノベーション能力の向上に努め、企業を主体とする技術イノベーションシステムの構築を加速させる。中国は今後、イノベーション型国家の建設を積極的に推進し、海外のトップクラスのイノベーション人材を導入して、メードインチャイナ(中国製造)からクリエイトバイチャイナ(中国創造)への転換実現に向けて努力する。
(4)対外開放水準を引き上げ、グローバル経済の整備や地域協力に積極的に参与する
中国は今後、より広い範囲、より広い分野、より高いレベルで対外開放を推進し、より積極的で主体的な開放戦略を実行し、開放によって発展を促し、改革を促し、イノベーションを促し、承諾したことや果たすべき義務を引き続き履行していく。輸入と輸出をともに重視し、輸出を安定させると同時に輸入の拡大により注目し、外資導入と対外投資をともに重視する方針を堅持し、外資導入の規模を安定させ、拡大させると同時に中国企業の海外投資に一層の注意をはらっていく。国際経済システムの改革を推進し、国際経済の秩序がより構成で合理的な芳香へと発展することを促進する。主要経済体とのマクロ政策における強調を強化し、国際的な経済金融組織の中でより大きな役割を発揮していく。自由貿易圏戦略の実施を加速させ、主要貿易パートナーとの経済的連携を強化し、その他の新興市場国家や発展途上国との実務的な協力を深化させる。(編集KS)
「人民網日本語版」2011年11月14日 |