近年来、権力と金銭の取引による新たな規則・法律違反事件が現れている。各クラス指導者や幹部の廉潔に対する自律性を高め、権力と金銭の取引に及ぶ違法行為に対する処罰を強めるため「中国共産党中央紀律検査委員会が職務や職権の濫用による不正利益獲得を厳禁する若干の規定」がこのほど発表された。
「規定」では、職務や職権を利用し、次のような行為をすることを厳しく禁じている。
他人の委託により市場価格より明らかに低い価格で住宅や乗用車などを購入したり、市場価格より明らかに高い価格で住宅や乗用車を売ったりすること。委託者から無償で株を受け取って、委託者に便宜を図ること。
また、委託者の出資により「共同名義」で会社をつくったり、「協力」という名目で投資したりする行為。委託者の名義で証券や先物に投資すること、実際に投資していない証券や先物から利益を獲得すること、或いは実際に出資した分より明らかに高い利益を貪ることなどにより、委託者に便宜を図ること。
さらに、賭博という方法で委託者から金銭や物品を受けとること。特別の関係のある人のために名目だけの職務を手配させ、給料を発給することを委託者に要求したり、受けたりすることも厳しく禁ずると指摘している。
そして、規則・法律に違反した事が発覚した場合、自分の違法行為を覆い隠すため財物を返還したり、関係機構に渡した場合もやはり規則違反とされる。委託者から財物を受け取っても、すぐに返還したり関係機構に渡した場合は、規則違反とは見なされない。