日本人が最も好感を抱いている国は、カナダ、アメリカ、ブラジルだという調査結果がある。その理由としては、カナダ国民は穏やかで、日本とのいざこざも少なく、自然環境は良好で、生活が安定しているから。またアメリカは、日本の盟友で、世界の兄貴分で、技術が発達しており、生活も自由気ままだから。ブラジルは、歴史的に日本人の移民大国で、明るく楽しい国民性をもっているからだ。(文:曲力民)
一方で、中国に好感を抱く日本人はさほど多くはないが、口にはしなくとも、中国を羨望の眼差しで見る日本人は多い。実は、中国の永住権(グリーンカード)を取得している日本人の数は、アメリカの永住権を持つ人に次いで二番目に多いのだ。中国に常住する日本人の数でいえば14万人もいる。こうした日本人は、一体どんな点で中国を羨んでいるのかご存知だろうか。
1、中国は住民税がない
日本の生態環境は確かに素晴らしいものがある。しかし、そんな日本に暮らすためには相応の税金を納めなくてはならない。日本では、長期滞在する個人は誰しも収入に応じた所得税の他に、住民税なるものを支払わなければならないという規定がある。その計算方法は複雑で、4人家族を例に挙げると、夫の年収が500万円、妻が主婦、長男が20歳、次男が17歳の場合、毎年総額で18万円、月平均にして1万5千円を納めることになる。
2、中国は固定資産税がない
日本で家を買ったからといって万事めでたしということにはならない。固定資産税なるものが毎年発生するからだ。固定資産税は、地方公共団体が不動産価格に基づき収めるべき税額を計算し、納税者に納税通知書を送る方式が採られており、税率は全国一律1.4%となっている。つまり不動産価格が高ければ高いほど納税額も高い。中国では物件をいくつもっていようと、少なくとも現段階では固定資産税は徴収されない。