中国のタイヤ業界に、再び高額の「反ダンピング・反補助金」関税が課せられることになった。新華社の15日の報道によると、米国国際貿易委員会(ITC)はこのほど、中国製の乗用車・小型トラック用タイヤが米国の産業に実質的な損害を与えたと認定した。米国の法律によると、反ダンピング・反補助金関税の導入には、米商務省とITCの両方による最終的な判断が必要となる。米商務省はすでに上述の中国製タイヤにダンピングおよび補助金問題が存在するという最終裁定の結果を発表しているため、今回のITCの認定で、米国が関税を導入することが正式に決定したことになる。北京商報が伝えた。
米商務省は今年6月12日、中国製タイヤにダンピングおよび補助金問題が存在するという最終裁定を発表、中国の関連メーカーに14.35~87.99%の反ダンピング税および、20.73~100.77%の反補助金税を課すことを決めた。中国商務部(省)はこの結果に異議を唱え、「今回の米国の措置は、WTO(世界貿易機関)の規定に反する」としたほか、「米商務省による反ダンピング・反補助金調査では、調査過程で、多くの不公平かつ差別的な方法が採用された」と主張した。しかし中国側の抗議は調査結果を覆すにはいたらなかった。
中国はすでに19年連続で、世界で最も多く反ダンピング・反補助金調査を発動された国となっており、2014年だけでも97件の調査が行われている。中でもタイヤ企業は調査の重点となっている。米国はこれまでにも、2009年9月11日から2012年9月26日にかけ、中国製乗用車・軽トラックタイヤに対しセーフガード(緊急輸入制限)を発動しており、税率がもとの4%から、1年目は35%、2年目は30%、3年目は25%に引き上げられた。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年7月16日 |