日本の安倍内閣は15日の衆議院平和安全法制特別委員会で安保関連法案を採決し、16日に衆議院本会議を通過させて、参議院に提出する考えだ。だが各世論調査によると、日本の民衆の過半数が安保関連法案は違憲だと考えている。日本の憲法学者や民衆は最近様々な抗議活動を行い、安保法案の廃案を強く求めている。

■憲法学者「安保法案の違憲性は明らか」

　日本の著名な憲法学者らでつくる団体「国民安保法制懇」は13日に東京で記者会見を開き、「安保法案の廃案を求める声明」を発表した。声明は集団的自衛権の行使を容認する昨年7月1日の閣議決定を違憲として撤回を要求。「閣議決定を具体化する安保関連法案の核心が違憲であることは明らかなうえ、十分に審議されておらず、国民は強く反対している。衆議院での採決すに断固反対するとともに、憲法違反である安保関連法案を廃案にするよう求める」と強調した。

　記者会見には憲法の専門家7人が出席した。

　大森政輔・元内閣法制局長官は「固有の権利として憲法9条の認める個別的自衛権と異なり、集団的自衛権は『他衛権』であり本質を異にする」「米軍駐留を合憲とした砂川判決を集団的自衛権行使容認の根拠とするのは『暴論中の暴論』だ」と表明した。

　日本の憲法学の権威、樋口陽一・東京大名誉教授は「政府が安保関連法案の国会での可決を強行するのは、『三重の侮辱』と言える。安保関連法案は内閣法制局が長年苦心して築いてきた政府見解を覆すもので、国会審議に対する侮辱だ。砂川判決を集団的自衛権行使容認の根拠とするのは判例に対する侮辱だ。ポツダム宣言に対する安倍首相の理解不足は歴史に対する侮辱だ」と指摘した。長谷部恭男・早稲田大教授は「安保法案が違憲であるという点はすでに決着がついている。安保法案は廃案にされるべきだ」と強調した。伊藤真弁護士は「国民が安保法案は違憲だと考える中、安倍政権が法案可決を強行するのなら国民に対する侮辱だ。日本は非法治国家、武力に頼って行動する野蛮な国に変質する」との考えを示した。