早稲田大学大学院アジア太平洋研究所で学ぶ兪詩洋さん
■発展、変化しつつある日本の青年世代
かつて京都の同志社大学に留学していた在日学者の張志東さんは、現代の日本の青年と上の世代とには確実に大きな違いがあると指摘し、「青年の思考は、特に政治方面においてより自立している。過去の戦争問題は上の世代の問題であり、自分とは直接的に関わりがないものだと考えており、これらの問題について語ろうとしない」という見方を示した。
「政治的にさまざまな立場があるとして、多くの日本の青年は大量の時間やエネルギーを自分たちが意義のあると思う事に対して使うことを望み、お金がもらえなくても、例えば中国の貧困地域や農村に行って現地の人々と共存したり、中国西北地域に行って植林や貧困救済したりするようなボランティアの公益事業を比較的好んで行う」と張さん。
国力や文化の雰囲気の違いは、それぞれ異なる青年の性格を形成する。「中日青年の間の最大の違いは、人生の目標の追求がおそらく異なることだと思う。個人の理解と経験から見た時、日本の学生は大学に入るときに自分の人生計画に対して明確な目標があるように思える。日本の学生は課外活動も基本的にアルバイトや大学のサークル活動に参加し、非常に熱心に集中して行っている。しかし、中国の青年は非常に迷っており、目標を失っている世代に思える」と王広涛さんは語る。
一方、兪詩洋さんからすると、中国と日本の青年は、狭義的な意味で分類した場合、実際のところ違いはあまりないように見えるという。兪さんは、「広義的には、中国青年はより理想をもっており、進んで物事に挑戦するが、同時に浮き足だっているところがある。日本の青年、特に平成世代は未来に対してなんの期待も抱いておらず、将来の閉塞感や無関心は実のところバブル経済の崩壊後、あまり大きな変化は見られない」と語る。