中国公共外交協会の張九桓副会長は27日に広西チワン族自治区南寧市で開催された第2回広報文化外交(パブリック・ディプロマシー)地方・大学フォーラムに出席し、取材に答える中で、「中国とラオス、タイとの鉄道協力事業は『1ベルト、1ロード』(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)建設の構成要素であり、中国は沿線諸国が『ともに参画し、ともに建設し、ともに恩恵を享受する』ことを歓迎すると同時に、その他の非沿線諸国の参加協力も歓迎する」と述べた。中国新聞網が伝えた。
同フォーラムは中国‐東南アジア諸国連合(ASEAN)文化交流・発展共同イノベーションセンターおよび察哈爾(チャハル)学会が共同で主催したもの。
駐タイ大使、駐シンガポール大使、駐ネパール大使などの経歴がある張副会長は、「関連の報道にあるように日本がタイと高速鉄道建設で協力するなら、中国はこれを歓迎する。中国と沿線諸国との共同の努力によって鉄道などのインフラ建設をしっかりと進めるだけでなく、他国の参加も『1ベルト、1ロード』のよりよい建設にプラスになると信じる」と述べた。
張副会長は取材に答える中で、「東南アジア諸国は海上シルクロードの重要な一部であり、中国の協力の重点でもある。『1ベルト、1ロード』建設は各方面の利益に合致し、協力・ウィンウィンを達成できるプロジェクトであり、中国と東南アジアの関係全体が新たな飛躍を遂げるのを促進する」と述べた。
また張副会長は、「『1ベルト、1ロード』の建設には、道路・交通分野の鉄道、道路、水上輸送、税関などに関する制度規則が含まれ、ハードウエアとソフトウエアを『コネクティビティ』させることができれば、中国と東南アジア諸国の経済貿易協力および地域経済の発展の推進に非常に大きなメリットをもたらすことになる。中国が提起したタイとの鉄道協力はタイに歓迎されており、『たちまち意気投合』した」と述べた。
張副会長によると、中国はタイ、ラオスとの鉄道協力合意への調印を済ませたという。中国が提起したアジアインフラ投資銀行(AIIB)と同じように、「1ベルト、1ロード」建設も開放的で包容力のあるもので、各方面が建設に力を貸してくれることを願うという。
中国・タイ鉄道協力プロジェクトは2013年に両国首脳が覚書に調印したものの、タイの政局不安で暗雲が漂ったが、14年12月19日に李克強総理とタイのプラユット・チャンオチャ首相が2つの覚書に調印し、1年ぶりに再始動した。
ティーラック・ニヨム駐中国タイ国大使は今月中旬に哈爾濱(ハルビン)市で行われたイベントに参加した際、「中国・タイ両国の複線鉄道プロジェクトが年内に正式に着工する。起工式には中タイ両国の指導者が出席する予定だ」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年6月30日 |