在東京品川区にあるスタートアップインキュベータ株式会社サムライインキュベートの中に、コワーキングスペース「サムライスタートアップアイランド」があり、そこでは、ジーンズにTシャツ姿の若者が木製のデスクでコーヒーを飲みながら、ノートパソコンに向かっていた。同社代表取締役CEOの榊原健太郎氏は、60社以上に投資し、目標は起業者の「聖地」を作ることという。
しかし、イノベーションの成果を実際に出すにはまだ克服すべき課題が山積みだ。インキュベーションを行うことを目標に掲げている投資ファンド「WiL」の伊佐山元最高経営責任者(CEO)は、「日本の文化は、失敗した人に冷たい。そのため、個人起業者は埋没費用に直面しなければならない。これも、日本と米国の起業環境の大きな差」と指摘する。
伊佐山CEOは、シリコンバレー式の冒険の精神を日本に取り入れたいと考えている。しかし、「『安定』を追求する農耕社会出身の日本人は、リスクに対して独特の考えを持っている。リスクを回避するために、日本の投資家は、『起業家が自分で株式を買い戻す』という条項を盛り込む。金融機構も、起業家がお金を借りる際に、重要な個人資産を担保として要求する」と現状を嘆く。一方、米国では、賢く失敗し、一からやり直すチャンスがたくさんあるという。
「冒険の精神を奨励する社会を構築することが、日本の今後の課題。イノベーション大国になるためには、いろんなことを試し続けられる環境が絶対に必要」と伊佐山CEOは語る。(編集KN)
「人民網日本語版」2015年6月15日
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