村山談話を発表した日本の村山富市元首相と、河野談話を発表した河野洋平元官房長官は9日、日本記者クラブで会見した。両氏は村山談話と河野談話の発表の歴史的な背景と意義を説明。村山氏は「日本が中国に対して侵略を行い、韓国に対して36年の長きにおよぶ植民地支配を実施したのは歴史の事実であり、否定できない。日本は歴史の事実を率直に認める必要がある」と表明した。
河野氏は「河野談話は多数の証拠資料を集めた後に発表した談話であり、『慰安婦』問題に関係する。当時の調査は、日本軍が騙したり高圧的な方法で『慰安婦』を召集したのであり、本人の意思に反した、強制的なものであったことをはっきりと示している」と指摘。
村山氏は「慰安婦」問題について「『慰安婦』問題は日本がつくったものであり、日本が解決の責任を負うのが当然だ」と指摘した。
近く発表される戦後70年談話について、河野氏は「歴代内閣が継承し続けてきた村山談話より後退する談話を発表しては断じてならない」と指摘。村山氏は「歴代首相はいずれも村山談話の継承を表明し、国際社会に約束してきた。安倍首相も第1次政権時には村山談話の継承を表明していたが、第2次政権後は態度を変えた。安倍首相は村山談話の継承を明確に表明するとともに、戦後70年談話にこの点を明記して、国際社会の懸念や誤解を打ち消さなければならない」と指摘した。
また、両氏は安倍内閣が国会に提出した安保関連法案について違憲との認識を示した。自民党総裁だった河野氏は、安倍政権は安保問題を速く進めすぎており、横暴で乱暴だと指摘。村山氏は「日本国憲法は集団的自衛権を認めていない。一内閣が憲法解釈を好きなように変えるのは立憲主義を否定する行為であり、許されない」と表明した。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年6月10日 |