米サンフランシスコのグライド基金は現地時間5日夜、著名な投資家ウォーレン・バフェット氏との毎年恒例の昼食会参加権オークションがこのほど1週間にわたって開催され、中国のオンライン・ビデオゲーム開発会社「天神娯楽有限公司」が234万6千ドル(約2億9325万円)で落札したことを明らかにした。中国人(会社)の落札は、2006年の段永平氏、2009年の趙丹陽氏に続いて、これで3度目。環球時報が報じた。
San Francisco Business Timesの報道によると、「天神娯楽有限公司」の朱燁・董事長の落札額は昨年を上回ったものの、過去最高だった2012年の346万ドル(匿名)には及ばなかったため、落胆の声も聞こえている。同オークションは毎年恒例で、今年が16回目。これまでの落札者15人のうち6人が匿名だ。昨年の落札者はシンガポールの投資家・アンディー・チュア氏で、落札額は217万ドルだった。13年は過去6年で最低となる100万ドルで落札された。
カナダ紙「The Chronicle Herald」の報道によると、落札者は、投資の面でバフェット氏にさまざまな提案をしてもらうことを期待している。それでも、一度の昼食に数億元払うほどの価値があるのだろうか?
靴底を交換できる靴の発案者であるシューズメーカー・皮皮諾の徐暁華氏は今年、バフェット氏が率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイが開催する定時株主総会とパーティに招待された。そんな徐氏は7日取材に対して、落札は「非常に価値がある」とし、その理由について、「バフェット氏の経営哲学は、世界最高峰。企業を経営したり投資を行ったりしている人は、『エネルギー・フィールド』を重視している。加えて、昼食はプライベートな形式で行われ、投資家や企業家はこれまで抱えてきた問題をバフェット氏に投げかけるのに適している。他の人には解決できない問題でも、バフェット氏の一言で多くのヒントを得、失敗や間違った道を歩むことを避けられることがある」との見方を示した。
一方、中国社会科学院金融研究所金融市場研究室・尹中立・副室長は7日、「大金を払って落札するのは、おいしいものをお腹いっぱい食べるためではない。また、一度の会食で何かを学ぶのも難しい」とし、同オークションの参加者は、宣伝効果を狙っているとの見方を示した。また、バフェット氏自身の性格の特徴からして、この昼食は娯楽性も強い。実際の収入から見れば、最終的に利益を受けるのは「グライド基金」だろう。(編集KN)
「人民網日本語版」2015年6月8日 |