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「アジア太平洋一体化」でタッグを組む中韓両国

中国商務部(省)国際貿易経済協力研究院の梅新育・研究院は、「中韓自由貿易区は、中日韓自由貿易区交渉に対し、有る程度の刺激・促進作用を及ぼすだろう。だが、RECP交渉に対する影響はほぼ皆無と思われる」との見方を示した。

〇模範的意義は小さい

記者:中韓自由貿易区はアジア太平洋自由貿易圏の実現を推進する上で、重要な意味合いを持つのだろうか?

梅新育氏:(アジア太平洋自由貿易圏交渉は)あまりにもプロセスが煩雑であるため、影響はほとんど受けないであろう。中韓両国の経済発展レベルはほぼ同じで、アジア太平洋自由貿易圏構成国の経済発展レベルとの格差は極めて大きい。したがって、中韓自由貿易区が模範的な役割を果たすとは考えられない。

中韓自由貿易区の主な経済的意義は、中国エリア全体の経済一体化戦略における地位にある。中国エリアの経済一体化戦略は、同心円的拡大戦略であり、その中心は、大陸部および香港・マカオ・台湾を含む中国全体だ。最も内側にある円は、中国―ASEAN自由貿易区と中日・中韓自由貿易区で、外側にはAPECがある。RECEは今後、内側から2番目の円になり、アジア太平洋自由貿易圏とAPECはもう一つ外側の3番目の円になると予想される。

陳鳳英氏:中韓自由貿易区は、アジア太平洋自由貿易圏の最終的な建設の実現を推進するだろう。中韓両国がハイレベルの貿易協定を取り交わし、さらに年内の交渉成立が見込まれるTPPとRCEP、これらはいずれも、貴重な模範となり得る。これにより、アジア太平洋自由貿易圏の建設実現の可能性がより鮮明になり、実現へのプロセスもいっそう加速するだろう。

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