韓国人患者、精神状態は好転
広東省衛生・計画出産委員会は3日、先月5月29日にMERS(中東呼吸器症候群)への感染が確認された韓国人患者の精神状態は好転していることを明らかにした。この患者は、まだ熱はあるものの、容態はかなり安定しているという。今月3日には、3人の濃厚接触者(MERS患者と緊密に接触した人)が新たに確認された。現時点で、広東省では72人が濃厚接触者として経過観察の対象となっているが、体調を崩した人は出ていない。人民網が伝えた。
3日朝、MERSへの感染が確認された韓国人患者に対する胸部レントゲン再検査の結果、両肺野に見つかった原病巣はかなりぼやけた状態となり、右肺には少量の分泌液が溜まっていることが確認された。同日、この患者の精神状態はかなり回復し、食欲も増し、時折元気な素振りを見せた。しかし、体温は38.4℃と、以前より下がったが、まだ発熱状態にある。時折咳き込み、息苦しい様子を見せているが、容態はかなり安定してきている。
広東省衛生・計画出産委員会は3日、個人感染・院内感染の予防強化を目的として、防護服300セット、防護用眼帯150個、消毒用噴霧器4台を恵州市中心人民病院に調達した。
広東省は、今後も引き続き、濃厚接触者の探し出しと隔離観察の処置を強化していく構え。3日には新たに3人の濃厚接触者が確認された。これら3人はいずれも、永東バスの乗客という。現時点で、広東省が確認した濃厚接触者は計78人、うち72人との連絡がとれ、経過観察を続けている。経過観察は、集中隔離方式で行われており、今のところ、体調を崩した人は出ていない。現在、永東バスに乗っていた乗客6人とまだ連絡が取れていない。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年6月4日 |