映画館チェーン中国最大手の万達電影院線の株式が半月にわたって取引停止となっていたため、さまざまな憶測を呼んだものの、同社の今月2日の取締役会で、計画中の重大資産再編プロジェクトが可決され、傘下の100%出資子会社がオーストラリアで映画館チェーンを運営するHoytsグループの100%の株式を買収する計画であることが明らかになった。ただ、買収資金については明らかにされていない。 新京報が報じた。
昨年12月24日、万達商業地産の株主である孫喜双氏が、Hoytsの6.3%の株式を手に入れたことは注目に値する。孫氏は、大手デベロッパー「大連一方集団」の董事長であると同時に、万達院線の3.75%の株式も所有しているほか、万達集団の王健林・董事長とは親友である。市場では早くから、万達院線とHoytsの提携が噂されていた。王董事長も以前に取材に対して、「先進国の優良な映画館チェーンを探している」と語っていた。
Hoytsグループは、オーストラリア第2位の映画館チェーンで、映画の配給など、業務内容も多岐に及ぶ。中でも、DVDレンタルサービスは、オーストラリアで最大規模を誇る。
2012年5月、万達は、米国第二位の映画館チェーン・AMCエンターテインメント・ホールディングスを31億ドルで買収した。それから1年半後、AMCはニューヨーク証券取引所に上場し、万達傘下の企業としては初の上場を果たした。AMCを買収した際、王董事長は、「20年までに世界の映画市場のシェア20%を占める」という目標を掲げていた。業界関係者は、「万達院線は、大型ショッピング・モール『万達広場』の全国展開が順調で、各指標が同業者を大きく上回っている。映画チェーンは、万達集団にとって、アセットライト化へのモデルチェンジにおいて重要な位置を占めており、国外進出は必然的」と分析している。(編集KN)
「人民網日本語版」2015年6月4日 |