中国では、百万長者の数がすでに100万人を突破した。だが、これはスタートラインに過ぎない。中国は今や、世界で百万長者の主要産出国となった。中国の富豪は、個人資産の額では世界トップにはまだ手が届かないが、その数はますます増え続けている。調査会社Wealth Insightsの研究によると、100万ドル(約1億2千万円)以上の投資可能な資産を保有する富豪は、2010年の88万2300人から2014年には134万7700人と、52.8%増加した。海外メディアの報道を引用して中国経済網が報じた。
1日付仏経済紙レゼコーは、「今回の研究結果から、中国の富豪の数は今後も増え続け、2019年には現在の倍の220万人に達すると予想される」と報じた。
中国の百万長者の資産総額は4兆8千億ドル(約600兆円)に達し、この数値は日本のGDPにほぼ相当する。資産総額3千万ドル(約37億円)以上の富豪は8366人に達し、うち194人は保有資産1億ドル(約120億円)を上回っている。これら億万長者の資産額は、平均1億8千万ドル(約220億円)。2019年までに、百万長者の資産総額は9兆5千億ドル(約1200兆円)に達する見通し。
消費製品業と不動産業の発展が、富豪の増加を後押ししている。仏エドモンド・ロスチャイルド銀行資産運用会社の在中担当者は、「不動産業は、第2・3線都市では、人口の問題によってやや伸び悩んでいるが、大都市では引き続き盛況ぶりを呈するだろう」と指摘した。
高騰が続く株式市場も、富豪が増えた一要因となった。ここ数カ月、上場企業数は増加している。前出の担当者は、「これは、一部の民間企業が、財を成した企業家の管理下にあることによる。彼らの多くは、海外に留学経験がある」との見方を示した。このうち代表的な人物は、王健林、馬雲、馬化騰、李彦宏など、中国ニューエコノミー時代の大物たちだ。Wealth Insightsのエコノミストは、「中国政府が慎重な経済政策を講じているが、企業のイノベーションは、中国の富豪を増やした最も大きな原因だ。欧米の富豪が遺産相続によって財を成したのとは違い、中国人は、裸一貫から富を築き上げてきた」とコメントした。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年6月5日 |