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77歳の日本の老人の「氷を溶かす旅」 元内閣官房副長官の講演会

人の心を揺さぶる言葉を発するこの講演者を見つめていた清華大学の学生、呉荻さんはまるでタイムスリップしたかのような感覚に陥ったという。かつて日本に交換留学で1年間滞在したことがある呉さんは、この時の感覚を「まるでまだ自分が日本にいるかのように感じた」と表現した。

呉さんは、「日本では確かに中日関係の改善のために奔走する活動家がたくさんいた。浅野さんは日本で出会ったそうした人々と似ているが、今まで出会った中でも最高位の官職を務めた活動家だ」と語った。

浅野さんは、インタビューに応じ、「隣国同士である中日間の文化交流は悠久の歴史があり、2004年には、日中貿易総額が日米貿易総額を超えた。この1点だけを見ても、中国は日本の最も重要なパートナーだ」と語った。

しかし、歴史問題は両国関係に大きな影を落としている。浅野さんはこの問題について、「中日双方はこの敏感な問題を処理する際に、過去の政治家の知恵を学び、継承するべきだ」という見方を示した。

かつて副官房長官や副外相を務めた浅野さんは、過去3年間、北京大学で講演を行ってきた。政治、経済、環境、文化など広い分野にわたる浅野さんの講演内容をまとめた書籍は、すでに中国大陸部で出版されている。浅野さんは講演をする際に、「融冰之旅」(氷を溶かす旅)と題されたこの書籍を会場の学生たちに無料で配っている。

浅野さんは、「この本のタイトルは、非常にロマンチックだ。中国の学生との交流を通して、両国民の相互理解を促進し、現状を変えていきたい」と希望を語った。(編集MZ)

「人民網日本語版」2015年6月2日

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