1日、重慶東方輪船公司所属の大型観光船「東方之星」が、南京を出航して重慶に向かう途中、突如発生した竜巻の影響を受けて沈没した。事件発生後、国務院の李克強総理は、馬凱副総理、楊晶国務委員ならびに関連部門の責任者を率いて湖北省監利県に位置する事件現場に駆けつけ、救援活動と応急措置活動を指揮した。
事件現場へ向かう専用機内で、李総理は関係部門担当者を招集して救援策を模索し、最新の救援状況を把握した上で9つの指示を出し、あらゆる力を結集し、いかなる代価を払っても人命救助にあたり、人命救助を第一に取り組むよう強調した。
李総理は専用機を降りると自動車に乗り込み事件現場へ向かった。その道中、李総理は終始現場と電話で状況を把握し、黄金の72時間を一刻たりとも無駄にすることのないよう伝え、迅速に充分な切断機を用意して船体の切断に取りかかり、また、充分な酸素を船内に注入し、わずかな希望も捨てずに救助にあたるよう指示を出した。
現場の情報によると、2日午前11時10分の時点で17人が発見され、このうち12人が生還、5人が死亡した。この観光船の船長は岳陽市で救助された。船長の話によると、当時突如発生した突風が船体の左方向から吹き付け、船体は大きく右に傾斜、約1分でそのまま右方向に転覆した。湖北省緊急時対応弁公室が気象部門と確認した情報によると、当日夜21時22分頃、事件発生現場区域では確かに風速20.8-24.4メートルの竜巻が発生していたという。
観光船沈没地点は湖北省監利県容城港付近の水域。救助活動には大型の船体引き上げ設備が必要で、また船内の乗客が多く構造が複雑なため、プロの救援者が早急に求められている。
長江海事局の関係者によると、沈没した観光船には458人が乗船しており、このうち中国の観光客406人、旅行会社関係者5人、船員47人が乗船していた。観光客の多くは上海の旅行社が提供する「夕陽紅」ツアーのメンバーで、年齢は50代から80代だという。(編集IM)
「人民網日本語版」2015年6月2日
|