日本経済新聞によると、安倍首相のスピーチでは、AIIBに関する言及はなかったものの、「いかなる国の恣意的な思惑によっても左右されない、フェアで、持続可能なマーケットを作り上げなければならない」「政府部門による過度な経済活動が、民間部門の多様なアイデアを押しのけてはならない」「模造品や海賊版が先進技術を排除する、悪貨が良貨を駆逐するようなマーケットをアジアに作ってはならない」など、暗に中国を示唆するような指摘が見られた。最後に、安倍首相は、「先の第二次世界大戦の深い反省と共に、日本は戦後、アジアの平和と繁栄のために、全力を尽くさなければならない」と締めくくった。「日本時報」によると、安倍政権は、日本の技術者による開発援助や技術移転を通じ、アジアの「質の高いインフラ」建設をサポートすることに新計画の目標を据え、同時に、中国が主導するAIIBとは一線を画していることを明確にした。
国際世論は続々と、安倍首相の方針表明と「中国との対抗姿勢」との関連性を指摘した。21日付AFP通信は、安倍首相が発表した投資計画は、中国が新しく創設を進めているAIIBに対する「明らかな反撃」だと指摘、「さまざまな資金を吸収して、今後のアジアにイノベーションをもたらそうという意図を表明した」と報じた。AP通信は21日、「拡大しつつある中国の影響力と経済力に負けまいと、日本政府は、今後5年間でアジアの道路や港湾などのインフラ整備に1100億ドルを提供することを決めた」と伝えた。安倍首相が21日に発表した方針は、AIIBの創設資本金1000億ドル(約12兆円)に匹敵する。日本は、アジアで中国に対抗し得る影響力を備えることを切望している。アナリストは、アジアで需要の大きいインフラ整備に対する投資を巡り、中日両国は、しのぎを削ることで、互いに足りないものを補い合えることだろうと指摘している。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年5月25日
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