国際社会の共通の理念に

習主席の打ち出した「運命共同体」の理念は世界規模で大きな共感を呼んでいる。

習主席は２０１３年３月、タンザニアで「中国・アフリカ運命共同体」の理念を詳しく説明し、30分間のスピーチで30回の拍手を受けた。昨年７月には「中国・ラテンアメリカ運命共同体」構想により、ブラジル国会で「最も拍手を受けた外国人指導者」になった。今年３月、ボアオ・アジアフォーラムでの基調講演では「『運命共同体』に向け、アジアの新しい未来を創造する」と明確に打ち出し、外国メディアから「アジアの自信」があふれる発言の中心であり、アジア団結の目印だと評価された。今年４月にはパキスタン国会で情熱的なスピーチを発表し、聴衆の議員たちから五十数回も机や手を打ち鳴らされる支持を受けた。

ネパールはアジア運命共同体を形成する過程で協力精神を発揮し、最大限の努力を尽くす」「パキスタンは絶えずパキスタン・中国運命共同体の内容を充実させる」「アフリカはアジアの国々に学び、アジアの国々と協力し、運命共同体建設に努力すべきだ」「ブラジルは中国と共に平和的で民主的、寛容な世界のために積極的に貢献することを望んでいる」。こうした国際社会からの呼応は素晴らしい未来を約束するものであり、「運命共同体」はより美しい人類の故郷をつくる道のりで国際社会の新しいコンセンサスへと凝集している。

今日の中国はすでに70以上の国・地域と異なる形式のパートナーシップを築いている。「運命共同体」は周辺国家だけに根を張るのではなく、全世界が参加するものであることを事実が証明している。

責任を負う実践者として

ニューヨークの国連本部の中国ラウンジには、「影響し合う世界」「共同の故郷」という２枚の中国画が飾られている。この２枚の絵画は世界の平和的発展における中国の重要な役割を映し出していると潘基文国連事務総長は評した。中国は「人類運命共同体」に向けた理念の提唱者である以上に、責任を負う実践者でもある。

エボラ出血熱に対する世界的な戦いで、中国は揺るぎなくアフリカの感染国の側に立っていた。「ほかの人たちはエボラ出血熱のせいで出ていったが、中国はエボラ出血熱のために来た」。リベリア民謡の替え歌「エボラ撲滅」では中国の責任感が褒めたたえられている。

中国の軍艦は今春、戦火のイエメンで外国人２７９人の引き揚げを手助けした。パキスタン上院国防委員会のムジャヒド・フセイン委員長は「中国の行動により、『苦しい時の友人こそ真の友人だ』ということわざが本当だと分かった」と述べた。

ネパールで４月に起きた大地震で各国は次々と援助の手を差し伸べている。中国の国際救援隊は初期の段階から被災地で救援活動を繰り広げ、続いて到着したパキスタンやポーランドなどの救援隊と共にネパールの人々の生命と財産を救った。まさにネパールの政治アナリストのアディカリ氏が「国際社会が『人類運命共同体』を構築する責任と実践を国際救援協力は十分に体現している」と述べたように。

44億人が夢のシンフォニー

「一帯一路」沿線の60を超える国・地域に住む44億人は現在、世界で最も広大な大陸と海洋で夢のシンフォニーを演奏している。４月15日、アジアインフラ投資銀行（ＡＩＩＢ）の創設メンバーが57カ国で確定した。ノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ氏は「アジアの多角主義」と題した文章の中で次のように書いた。「私は先月、中国の片田舎を訪ねた。さまざまなインフラの改善によって人や商品、思想が自由に動き始め、それらの地域は日に日に豊かになっている。ＡＩＩＢは同様の利益をアジアのほかの国々にもたらすだろう」

この２年間、中国―東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）戦略的パートナーシップや中国・アラブ国家協力フォーラム、上海協力機構（ＳＣＯ）などのプラットホームを整備し、国際秩序をより公正で合理的な方向へと発展させており、中国はメカニズムのイノベーションの推進者になっている。またアイスランドやスイス、オーストラリア、韓国などとの自由貿易協議で困難を打破し、強力で持続的、安定的な世界経済の成長のために絶えず努力しており、中国は開放・協力を促すエンジンになっている。さらに朝鮮半島問題やイラン核問題、ウクライナ危機、パレスチナ・イスラエル問題、国際的な反テロ対策などの解決に積極的に関わり、自らの責任を引き受けるよう努力しており、中国は世界的な問題を処理する貢献者になっている。中国はまさに各国と手を取り合い、共同発展、繁栄追求の利益と「運命共同体」を構築しようと努力している。

「人民中国インターネット版」2015年5月20日