日本メディアの報道によると、日本は今後5年間に約1千億ドル(約12兆円、1ドルは約121.0円)を投入してアジア地域のインフラ建設支援に充てる計画であり、安倍晋三首相が21日にこの計画を明らかにした。日本のこの動きはアジアインフラ投資銀行(AIIB)の創設を提唱した中国と主導権争いをして、急速に拡大する中国の影響力を抑制することが狙いだという。
日本の巨額投資の報を耳にした中国の学術関係者の反応はおよそ次のようなものだった。「日本が通常の投資ルールを遵守してアジアのインフラ建設に資金を投資するのであれば、それはよいことであり、中国にはいかなるマイナス影響もない。問題は、日本がこの投資を『地縁政治基金』として利用し、中国のすることなすことに介入しようとし、中国やAIIBが行おうとするプロジェクトの邪魔をし、悪意に基づく競争で価格を押さえ込もうとするなら、面倒なことになるかもしれない、ということだ」。
最悪の場合でも、中国とAIIBが日本との競争で難しい局面に陥ることはあり得ない。なんといってもアジアが必要とするインフラ建設資金は1兆ドル規模の天文学的な数字であり、日本が1千億ドルで中国やAIIBとことごとく対立しようとしても不可能だ。
AIIBの資本金は1千億ドルだが、優遇貸出や金利面の支援などさまざまな方式で運用されるため、少なくとも1兆ドルを超える投資プロジェクトが行われる見込みだ。また創設メンバーはすでに57カ国に達した。日本が中国と競争するつもりなら、大きなグループを相手にすることになり、日本の大騒ぎで害を与えるのは中国の利益ばかりではない。
安倍政権はこのところ偏執狂的に中国と争おうとし、日本には中国の勃興を押さえ込むだけの力をあるという幻想を振りまこうとしている。このことは日本の資源と心理的な余裕をじわじわと消耗させることになる。中日の実力や規模は徐々に差が開いており、今後10年で中国の国内総生産(GDP)は日本の3倍以上になるとみられ、これは2000年の大陸部と台湾地区との経済規模の差にほぼ匹敵する。台湾地区は大陸部に「銀弾外交」(経済支援外交)を仕掛け、初めは意気盛んだったが、徐々に力不足に陥った。中日の間でもこうした一幕が徐々に再現されつつある。
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