日本の菅義偉・内閣官房長官は14日、台湾が日本の食品輸入の全面停止を決定したことについて、「科学的な根拠に基づかない一方的な措置で、極めて遺憾だ」と述べた。ただし、「日本は台湾に対し、輸入規制の撤廃を強く求めていくと同時に、日本産食品の安全性を説明していく」とも強調した。参考消息網が伝えた。
BBC(英国放送協会)電子版の14日付報道によると、同日朝、日本のメディア各社は次々と、「13日に台北で開催された日本産食品の輸入に関する交渉には、日本の農林水産省と経済産業省の課長級が出席したが、台湾は日本の要求を退け、日本の食品輸入の全面停止が予定通り15日から実施される結果となった」と報じた。
今回の交渉で、台湾側は日本に対し、台湾に輸出するあらゆる食品に産地証明を添付し、東京都や静岡県など特定地域の水産品、茶葉、乳幼児用食品など800品目については「高リスク商品」として放射線検査証明を添付するよう義務付けることを、重ねて求めてきた。日本側は、台湾からの要求に対し、「日本産食品が安全ではないという指摘には科学的根拠がない」と改めて主張、日本産食品に対する輸入制限強化措置の実施を延期するよう求めた。しかし、双方の主張は平行線のまま終わり、最終的には、「輸入制限期間があまりに長期にならないよう、何らかの歩み寄りに向け、双方ができる限り努力する」点でのみ、同意に至った。
14日付「産経新聞」報道によると、日本側は交渉において、台湾側の要求の一部に対して検討可能という素振りを見せたという。静岡県の大手茶葉輸出業者も14日、「台湾側の要求に応じて放射線検査証明を添付すればよい」とコメントした。しかし、中小の輸出業者は、「煩雑な手続きとコスト上昇を考えると、得策とは言えない。いっそ台湾市場から撤退した方が良いかもしれない」との見方を示した。
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