国内のガソリン価格とディーゼルオイル価格は2周期連続の引き上げに続いてさらに引き上げが行われ、3周期連続の引き上げとなる見込みだ。12日は国内の石油製品価格調整の「窓口」となる日だ。市場の予想によると、今回の価格計算周期には国際原油価格が全体として上昇しており、国内のガソリン・ディーゼルオイル価格は今年4月以降で3回連続の引き上げとなる可能性がある。引き上げ幅は1リットルあたり0.1元(1元は約19.3円)以上になるという。新華社が伝えた。
石油市場情報サイト・隆衆石化網の李彦アナリストは、「この時期の国際原油価格の上昇を支える重要な要因の一つは、米国で稼働する油井が21週間連続で減少しており、仲介業者が米国の原油生産量の増加ペースは鈍化するとみていることで、供給が不足するのではないかとの予想が広がった。だが同時に、サウジアラビアの油井は3月に過去最高を更新し、一日あたり平均生産量は30年ぶりの新記録を樹立した。サウジアラビアの減産は行わないとの立場が変わらず、生産量が高水準で維持されることを前提として、米国の生産量が大幅に減少するかどうか、世界の需要が再び振るうようになるかどうかは、国際原油価格の動きに影響を与える重要な要因だ。だがこの仮説はまだ現実のものになっておらず、短期的には国際原油価格が強い勢いで高値を維持することは難しいとみられる」と話す。
これまでの在庫の消化と国際原油価格の緩やかな回復上昇により、国内の石油製品市場は昨年下半期以来の低迷状態からゆっくりと抜け出しつつある。最近の石油製品価格の継続的上昇を受けて、業者は在庫の補充に努めており、このことが石油・ディーゼルオイルの卸売価格上昇をあおっている。このたびの価格引き上げが実施されれば、国内石油製品市場は大幅な変動を調整する状況に戻ることになる。年初以来、ガソリン・ディーゼルオイル価格は8回の調整周期を経ており、国は3回の引き下げ、4回の引き上げ、1回の据え置きを行った。今回はガソリン価格は1トンあたり累計315元の引き上げ、ディーゼルオイルは同245元の引き上げで、小売価格にすると90号ガソリンは1リットルあたり0.23元の値上げ、0号ディーゼルオイルは同0.2元の値上げとなる。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年5月11日 |